広島・森下 完全復活へ着実ステップ 手術後初シート打撃で打者8人に変化球織り交ぜ27球

2023年02月28日 05:00

野球

広島・森下 完全復活へ着実ステップ 手術後初シート打撃で打者8人に変化球織り交ぜ27球
右肘手術後初となる実戦形式のシート打撃に登板した森下 (撮影・奥 調) Photo By スポニチ
 広島・森下暢仁投手(25)が完全復活に向けてまた一歩前進した。沖縄2次キャンプ第3クール3日目の27日、昨秋の右肘手術後初となる実戦形式のシート打撃に登板。打者8人に全球種を織り交ぜて27球を投げ、3安打を許したものの、直球は最速145キロを計測した。開幕を見据えて順調に踏むステップ。今後は、体の反応を見ながら実戦登板可否の検討に入る。
 肌寒く小雨が舞う悪コンディションの中、森下は右肘手術後初めて打者相手に投げた。打者8人にカーブ、カットボール、チェンジアップなどの変化球を織り交ぜて27球。登板後の表情には安ど感と責任感をにじませた。

 「打者に対して投げられるところまで来たのはよかったです。あとは、この1カ月で自分がどれだけ調整できるかだと思います」

 MAX145キロを計測した直球を3安打された。野間に外角高めのそれを左翼線二塁打されると、西川には甘く入って右前打。2セット目の小園にも左前へ運ばれた。高めの直球でマクブルーム、堂林から空振りやファウルを奪っても、質に関しては首を横に振る。

 「打者に話を聞いても、球の質は全然という感じ。空振りさせたと言ってもボール球なので、ストライクゾーンで勝負するとなった時に空振りが取れるのかな。現状では、シーズン通しては厳しいのでは…と思いました」

 150キロ超の剛速球で打者を牛耳ってきただけに、森下の自己評価は厳しい。それでも新井監督は「彼の場合は投げられるかどうか、プラン通り来ているかどうかの確認。内容は関係ない。今日は何も問題なく投げられたのが一番の収穫」と全幅の信頼を寄せた。

 2次キャンプ地の沖縄で徐々にギアを上げた。17日に今春初めて捕手を座らせ6球。22日には37球を投げ、直球は142キロを計測した。順調にステップを踏んでのシート打撃登板。きょう28日の状態を確認し、打者相手にもう一度投げるのか、実戦登板に移行するか…を決める方針だ。

 「ここからどうやって(状態を)上げていくかは自分次第。試合に入った時、もっとやらないといけないことが増えるのか、自分はどうやっていかないといけないのか、考えさせられると思います」

 慎重に、かつ確実に踏み出す春の一歩。修正ポイントを敏感に察知しながら、森下は完全復活に向けて抜かりなく準備を進める。 

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