久保隼 長谷川先輩に続け!4・9世界初挑戦「ジム盛り上げる」
2017年02月11日 05:30
格闘技
「第三者からみたら、まだ(世界戦は)早いと言われるかもしれないが、勝ってジムを盛り上げたい。長谷川さんとは毎日のように会っている。同じ道を先に進んでいった方なので、今の久保がどのあたりで悩んでいるのか、分かっている」
昨年5月の東洋太平洋王座の初防衛戦。12回判定で辛くも勝った。落ち込む久保に長谷川から「あそこで12ラウンドやったか、やらないかが、世界戦でいきてくる」と先を見据えたアドバイスがあった。救われた久保は「切り替えることができた。長谷川さんがいてよかった」と振り返る。
恩人はまだいる。東洋大3年時の冬、ボクシンングに嫌気がさした。ボクシング部の寮を飛び出し、父・憲次郎さんとも言い争いとなり、京都の実家にも帰れず1週間、公園で寝泊まりする“ホームレス状態”もあった。そこから東京で部屋を借り、ブラブラしているときに声をかけてくれたのが、現会長の山下正人氏だ。
育ててくれた両親に対しても「これまで一回しか、ありがとうと言ったことがない。勝って、もう一度言いたい」と照れる。長谷川イズムを継承するサウスポーは、様々な感謝を胸に王者へ立ち向かう。
◆久保 隼(くぼ・しゅん)1990年(平2)4月8日、京都市出身の26歳。中学から父の手ほどきで競技を始め、南京都(現・京都広学館)3年で高校総体フェザー級準優勝。東洋大卒。13年5月プロデビュー。15年12月にプロ9戦目で東洋太平洋スーパーバンタム級王座獲得。その後2度防衛。身長1メートル70。左ボクサー。