王者・田口、計量一発パス　ジャッジ変更へ「中立じゃない」

2018年05月19日 14:14

格闘技

王者・田口、計量一発パス　ジャッジ変更へ「中立じゃない」 — 調印式を終えた田口（右）とブドラー Photo By スポニチ

　ボクシングのダブル世界戦（２０日）の前日計量が１９日、試合会場の東京・大田区総合体育館で行われ、日本初２団体王座同時防衛を目指すＷＢＡ＆ＩＢＦ統一世界ライトフライ級王者・田口良一（３１＝ワタナベ）、挑戦者のＷＢＡ７位＆ＩＢＦ６位ヘッキー・ブドラー（３０＝南アフリカ）は、ともにリミットの４８・９キロで一発クリアした。

　計量をパスした田口は引き締まった表情で、両手でガッツポーズ。ブドラーとグータッチで健闘を誓い合った。最後の最後で減量がきつかったようで、「相手もちゃんとウエートをつくってきてくれてよかった。自分も大変だった」とホッとした様子。「パンツを脱いで計るのは恥ずかしいので気合で落としました」と話して笑いを誘った。

　上半身がタトゥーだらけのブドラーを見た田口は「凄いですね。自分は絶対できない。痛みに強い？間違いないですね」と笑ったが、「厳しい試合になるだろうが、勝つのは自分と信じている。正々堂々、激しい打ち合いをしたい」と抱負を口にした。ブドラーも「この階級で最強の選手と戦えるのは光栄。田口は選手としても人間としても素晴らしい王者。タフな試合になるだろうが、エキサイティングな試合を見せたい」と話した。

　なお、オフィシャルはレフェリーがサミュエル・ウィリアムズ氏（米国）、ジャッジはマイク・フィッツジェラルド（米国）、アルフレド・ポランコ（メキシコ）、ネビル・ホッツ（南アフリカ）の３氏と発表されたが、ホッツ氏がブドラーと同じ南アフリカ人のためワタナベジム陣営がクレームをつけた。田口も「中立じゃないし、今までそういうことはなかったので気になる。自分は日本の（ジャッジの）方もいない、関係ない国（のジャッジ構成）が公平でいい」と首をかしげた。

　ＷＢＡの立会人を務める日本ボクシングコミッション（ＪＢＣ）の安河内剛事務局長によると、ＩＢＦが中立国以外のジャッジを指名することは珍しくなく、今回は統一王座の防衛戦にもかかわらずＷＢＡがオフィシャルを出さないことを直前に決めたため、ホッツ氏がそのままジャッジに決まったという。ただし「アンフェアな印象を与える」（安河内事務局長）ため、ホッツ氏を他のジャッジに変えるか、日本人ジャッジを入れることで調整するという。使用グローブは日本製８オンスで、色は田口が青、ブドラーは黒となった。