田口世界戦でジャッジ緊急変更、日本人ねじ込み中立性保つ
2018年05月20日 05:30
格闘技
今回はWBAとIBFの両王座が懸かっており、本来なら両団体からジャッジが選ばれるはずだった。日本ボクシングコミッション(JBC)の安河内剛事務局長によると、IBFは数週間前に候補3人のリストを提出したが、担当者が休暇中というWBAは連絡が遅れた上に、2日前にオフィシャルはIBFに委ねると通達。京口―パラス戦のジャッジ3人が田口―ブドラー戦も担当することになったという。
だが、不利なジャッジ構成に、ワタナベジムの渡辺均会長は「頭おかしいんじゃないのか!」と激怒。同じく2日前にWBAから立会人を命じられた安河内事務局長は「不公平とは言えないがアンフェアな印象を与える」とし、調整に乗り出した。ポランコ氏に代わりIBFジャッジの資格を持つ中村氏が入り、選手と同じ国のジャッジが1人ずつという構成に変更された。
田口が「正々堂々、激しい打ち合いをしたい」と希望する一方、ブドラーはフットワークが持ち味のテクニシャンで、判定まで粘られる可能性もある。それだけに、異例の前日変更は王者にとって追い風となった。「試合の鍵はジャブ。先手先手で行きたい」。主導権を握ったまま、判定になっても明白な勝利を目指す。