“天心の幼なじみ”並木月海、五輪決めた!「金メダル獲るのが最大の目標」

2020年03月11日 05:30

格闘技

“天心の幼なじみ”並木月海、五輪決めた!「金メダル獲るのが最大の目標」
女子フライ級準決勝 1回、台湾選手(左)を攻める並木月海。試合途中に相手が棄権し決勝進出を決めた(共同) Photo By 共同
 【ボクシング 東京五輪アジア・オセアニア予選 ( 2020年3月9日    ヨルダン・アンマン )】 キックボクシングの“神童”那須川天心(21)の幼なじみで、女子フライ級の並木月海(21=自衛隊)が東京五輪出場を決めた。準々決勝でプロの地域タイトル獲得歴を持つジュタマス・ジトポン(22=タイ)に5―0で判定勝ちし出場枠を獲得。10日に行われた準決勝では台湾選手を破り、11日の決勝へ進出した。同フェザー級で五輪代表を決めた入江聖奈(19=日体大)も韓国選手に勝ち、決勝へ進んだ。
 五輪出場を決めて最初は涙、次に笑みをこぼした並木の表情が一瞬曇った。決戦前に那須川から激励を受けたかと問われた時だ。「あれ、そういえば何も届いていない。これは問題。帰ったら何でないんだと言っておきます」。不満を口にしながらも笑っていた。

 姉と兄2人の影響で幼稚園から極真空手を始めたが、同い年の那須川とは支部も同じ。最初の試合で負けたのが那須川で、小学時代も2度対戦して負けたという。中学入学時に「普通の女の子になりたい」と格闘技をやめたが、「やっぱり物足りない」と1年後に近所のボクシングジムに入門。憧れの元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者・内山高志氏の母校、埼玉・花咲徳栄高に自宅から片道2時間半かけて通い、空手やキックボクシングで鍛えた体幹と左の強打を武器に連勝街道を突っ走った。

 社会人で初黒星を喫し、「もっとボクシングに向き合わないといけない」と東京五輪を目標に定め、プロの男子選手ともスパーリングを重ねた。1月に右手首を痛めたが、新型コロナウイルスの影響で予選が約1カ月遅れたのが幸いした。那須川の存在を「憧れというより追い抜きたい」と表現する日本女子のエースは「五輪に出ることじゃなく、金メダルを獲るのが最大の目標」と言い切った。

 ▼キックボクサー那須川天心 幼なじみがオリンピックに出るという世界線を考えたことが無かったな。でもそれも、もう当たり前になってゆくんだろうな。素晴らしい。(自身のツイッターで祝福)

 ◆並木 月海(なみき・つきみ)1998年(平10)9月17日生まれ、千葉県成田市出身の21歳。幼稚園の年中で空手、小3でキックボクシングを始め、中2からボクシング。花咲徳栄高では全国高校選抜2連覇など27戦全勝。世界選手権は18年銅メダル、19年ベスト8。18、19年度アマチュア女子最優秀選手。自衛隊の階級は3等陸曹。1メートル53の身長は「盛ってません」。左ファイター。趣味は実家に4匹いる犬と遊ぶことと、ガトーショコラや生チョコタルトなどのお菓子作り。

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