田中亮明もメダル確定!フライ級61年ぶり、日本勢のメダルは史上最多3個に
2021年08月03日 11:14
格闘技
田中は1回戦でリオ五輪フライ級銀メダルのヨエル・フィノル(ベネズエラ)に5―0で判定勝ち、2回戦でもリオ五輪同級銅メダルの胡建関(フ・ジャンガン=中国)に3―1で判定勝ちと、3戦連続でメダリストを撃破し、フライ級では1960年ローマ五輪銅メダルの田辺清以来61年ぶりとなるメダル獲得を決めた。
2歳下の弟・恒成(25)とともに幼少期から空手をはじめ、中学でボクシングに転向。岐阜・中京高3年時には国体ボクシング初の兄弟優勝も果たした。その後、恒成はプロに進んで世界最速タイの12戦目で3階級制覇を達成。自身はアマチュアで世界一を目指す道を選んだ。
16年のリオ五輪では、最有力候補と言われながら代表選考から落選する悔しさを味わった。1度は引退を考えたが、そこからはい上がって東京五輪の切符をつかんだ。コロナ禍で延期となった1年間は、弟と練習する機会も増えた。昨年12月に4階級制覇に挑戦した恒成は井岡一翔に敗れたが、再起を目指し、頑張る弟の姿に刺激を受けた。
今年5月コンスタンチン・コロトコフ記念国際トーナメント(ロシア)では3位に終わったものの、「好戦的なスタイルを1ラウンド目からやれば勝てることが分かった」。その闘いを実践する裏付けになったのが、弟にもアドバイスをもらい強化したフィジカル面だった。
すでに女子フライ級の並木月海(自衛隊)、同フェザー級の入江聖奈(日体大)がメダルを確定させており、これで日本代表は目標としていたメダル3個に到達。村田諒太がミドル級で金メダル、清水聡がバンタム級で銅メダルを獲得した12年ロンドン五輪を上回り、史上最多となった。