尚弥の“30グラムオーバー”生んだデジタル体重計はバトラーの要望 尚弥「小ネタができていい」
2022年12月12日 15:40
格闘技
日本ボクシングコミッション(JBC)の安河内剛特命担当事務局長によると、デジタル体重計の導入はバトラー陣営の強い要望によるもの。海外の計量はデジタル体重計が一般的で、陣営はJBC所有の天秤式に「オールドファッション」と懸念を示していたという。天秤式体重計の挙動に不備が見つかったこともあり、計量1時間前に両陣営の合意でデジタル体重計の導入が決まった。
グローブは井上が6月のドネア戦に続いてレイジェス製で色は黒、バトラーがパキスタン製の「RDX」製で色は白。RDX製は英国ではおなじみというが、バトラー陣営は井上の強烈なパンチはグローブも要因ではないかと疑い、同じレイジェス社製を用意するように要望したという。計量後のグローブチェックで「RDX」の使用を決めたが、デジタル体重計も含めた“陽動作戦”に井上陣営は揺さぶられた形で、大橋ジムの大橋秀行会長も「前哨戦は完敗ですね」と苦笑い。もっとも、試合の作戦を聞かれた井上は「(1回から)火を噴く作戦もあるし、様子を見る作戦もある。向かい合ってからの直感力で攻めたい。バトラーには決められたボクシングがあるけど、自分は行くこともできるし、引くこともできる」と4つめのベルト奪取に自信をのぞかせた。