世界レベルの“亀海メニュー”で栗原がリベンジ王座奪回「うれし泣き初めて」

2023年03月04日 22:12

格闘技

世界レベルの“亀海メニュー”で栗原がリベンジ王座奪回「うれし泣き初めて」
東洋太平洋バンタム級王者に返り咲いた栗原慶太  Photo By スポニチ
 【プロボクシング 東洋太平洋バンタム級タイトルマッチ12回戦 ( 2023年3月4日    東京・後楽園ホール )】 前東洋太平洋バンタム級王者で同級6位の栗原慶太(30=一力)が王者・千葉開(30=横浜光)とのダイレクトリマッチに2回2分7秒TKO勝ちし、王座奪回に成功した。2回に左フックからのワンツーでダウンを奪い、連打をまとめてストップ勝ち。昨年9月の対戦では千葉が12回TKO勝ちして栗原からベルトを奪っていた。
 開始ゴングと同時にハイペースで猛攻を仕掛けた栗原だったが、狙い過ぎて手数が少なかった前回の反省を生かし「あのペースで12ラウンドをやるつもりだった」と明かした。体を沈み込ませる千葉のフェイント対策とポイント獲得を兼ね、ボディー攻撃も多用。レフェリーが試合を止めるとトレーナーと抱き合って号泣し、「ボクシングをやってきて、うれし泣きは初めて。これだけプレッシャーを感じた試合はなかった」と感慨深げに話した。

 「負けたら引退の崖っぷち」の状況で「ボクシングをやってきた中で一番キツい練習をやってきた」と振り返った。これまではパートナー不足で控えていたスパーリングを週3回、うち2回は8ラウンドを行うなど量を増やし「自分のスタミナに自信がつくようになった」。さらに、交流がある漫画家の高橋ツトム氏を通じて元東洋太平洋ウエルター級王者の亀海喜寛氏を紹介され、練習メニューのアドバイスを受けた。「練習が好きだった」という栗原が「練習が嫌いになった」と苦笑するほど強度の高いメニューを消化し、「これが世界レベルかと実感できた」という。

 王座返り咲きを果たし、世界への道が再び開けた。バンタム級では5月から優勝賞金1000万円の賞金トーナメントがスタートするが「出る気はない」ときっぱり。井上尚弥(29=大橋)が全4王座を返上した同級の世界戦線をにらみ「お金に目を向けるのではなく、来るかもしれないチャンスを常に狙いたい」と決意を口にした。

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