土井成樹 フリー転向のきっかけとは 世界ジュニア王者として全日本ジュニアへ指摘「アピールしたら…」

2023年03月10日 07:00

格闘技

土井成樹 フリー転向のきっかけとは 世界ジュニア王者として全日本ジュニアへ指摘「アピールしたら…」
土井成樹 Photo By スポニチ
 現在DDTユニバーサル王座と全日本プロレスの世界ジュニアヘビー王座の2冠王者である土井成樹(42=フリー)がスポニチアネックスのインタビューに応じた。フリー転向のきっかけを明かし、今年1月から参戦している全日本プロレスのジュニアヘビー級戦線の現状について言及した。
 フリー転向を考えたきっかけはプロレスキャリアで後悔を残さないためだったという土井。「この数年間、フリー転向については考えていた。いつ引退になるかわからないけど、引退後、客観的にプロレスを見た時に“この選手と戦っておけばよかった”など対戦する可能性がないような選手と戦えばよかったと後悔したくなかった」と昨年9月に所属していたドラゴンゲートを退団してフリーに転向した。

 「活動範囲が広がった分、自由になったのが変わった点。このキャリアで保証がないリスクを覚悟した上で、攻めたから今はフリーライフを楽しんでいる。あとは20代に資格取得していたパーソナルトレーナーをしたかった」とフリー転向後の心境を明かした。

 現在はドラゴンゲート、DDT、全日本プロレスと3団体を主戦場にしている。「それぞれのカラーやスタイルがあって、似てるようで似ていない。同じようなルーツの人もいれば、全然違うルーツの人もいる。毎試合、毎試合が初対戦の選手ばかりだから、試合のリズム感も違って、新鮮さがあった。ドラゴンゲートはノータッチルールやけど、他の団体はタッチルールの違いがあったり、そういう慣れも必要になってきて、まだまだこの立場でも学ぶことがいっぱいあると感じている」と各団体のルールの違いも含めて新鮮さを感じている。

 全日本プロレスには今年1月から参戦している。「全日本プロレスは王道という感じ。でもヘビー級と比べてジュニアヘビー級は面白みが欠けているように感じていた。だからその隙を上手い事つけたと思う」と率直に感じている事を語った。

 2月19日には世界ジュニアヘビー級王者だった青柳亮生を破って、新王者に輝いた。「青柳亮生は23歳で若い。俺のキャリアが23年だから彼がオギャーオギャーと泣いている時からプロレスをやっている」と苦笑いしつつも「全日本の王者として若くて、勢いもあってファンの支持もある。でも最後に俺が勝ったことが全て」と回顧。

 王者になって早くもライジングHAYATOとの初防衛戦が14日の新宿FACE大会で決まっている。HAYATOとは、ドラゴンゲート時代に愛媛大会で試合をしていた。「その時の印象を持っていたら、キャラが変わってビジュアル系になっていた」とキャラ変化に多少驚きながらも「別にピンクの髪の毛だろうが、ビジュアル系メイクしようがいいけど、彼には実績も何もない」とバッサリ言い切った。

 「俺もアピールして挑戦したけど…」と言いつつも「とりあえず全日本は言ったもん勝ちで、アピールしたら誰でも挑戦できる環境なんだなと感じた。でもやったもん勝ちと言ったらそこまで。それだったらクリアしていくだけ」と言った者勝ちでタイトル挑戦できる全日本ジュニアの現状を指摘した。

 そして世界ジュニアヘビー級新王者になったリング上で、ジュニアタッグリーグ開催を提言した。理由として「ヘビー級にはチャンピオン・カーニバルがあるのに、ジュニアはテーマ無き消化試合みたいにしたくなかった。そして正直ジュニアにはネタがない」と話した。

 この提言を受けて、全日本プロレスは4月8日後楽園ホール大会からジュニアタッグリーグ「Jr.TAG BATTLE OF GLORY2023」の開催を決定した。土井のパートナーは「X」として発表されている。「全日本のジュニアに何人いるかわからないけど、全日本に誰がいるのか知りたいから出て来い。ジュニアにどんなメンツがいて、何チームになるかわからないけど、今後の世界ジュニアで対戦するメンバーにも入ってくると思うからそこはゆっくり進めていきたい」と今後のシングル路線も視野に入れつつ、ジュニアタッグリーグを戦っていくと語った。

 ◆土井 成樹(どい・なるき)1980年(昭55)10月4日生まれ、奈良県出身の42歳。闘龍門5期生として入門。2000年5月、メキシコでの新井健一郎戦でプロレスラーデビュー。デビューから「セカンド土井」のリングネームだったが、05年に本名の土井成樹に戻した。06年から吉野正人とタッグ結成すると07年にはプロレスリング・ノアのGHCジュニアタッグ王者にも輝き、08年にはドラゴンゲートの最高峰のオープン・ドリームゲートを初奪取し、計2度戴冠している。ドラゴンゲートのベルトは全て戴冠し、トップ戦線をけん引した。22年9月にドラゴンゲートを退団してフリーに転向。23年1月にはDDTのユニバーサル王座を奪取。2月には全日本プロレスの世界ジュニアヘビー級王座を奪取して、現在2冠王に輝いている。

おすすめテーマ

2023年03月10日のニュース

特集

【楽天】オススメアイテム