武尊　「戦いたい相手がいる」ONEと複数試合契約発表！チャトリCEO「日本格闘技最大の出来事」

　K－1元3階級制覇王者の武尊（31＝team　VASILEUS）が9日に記者会見を行い、アジア史上最大の格闘技団体「ONE　Championship」と複数試合契約をしたことを正式発表した。 　先月28日、ONEのチャトリ・シットヨートンCEOが自身のFacebookで武尊が契約書を持ってガッツポーズする写真とともに報告していた。武尊は今回の契約について「現役のキャリアも最終章に入っていると思っているんですけど、今が一番強いと思っています。一番強い時期に世界に挑戦したいと思っていたので、このタイミングで世界の最強選手が集まるONE　Championshipで試合したいという思いがありました」と語った。

　「今はK―1ファイターではないですけど、自分はK―1チャンピオンの誇りを持っています。デビューからずっと戦ってきて、僕がK―1代表としてONE　Championshipに殴り込みにいこうと思っています。そして僕は昔から言っているんですけど、日本対世界の対抗戦をやりたいと思っています。これがきっかけでそういう大会に繋がっていけばいいと思います」と意気込んだ。

　今回の契約の大きな決め手となったのは、戦いたい選手がONEにいると武尊。「立ち技だと世界最強選手が集まっている印象があります。団体としても世界での大会を成功させていて、世界での影響もあります。ファイトマネーや待遇など選手へのリスペクトを感じる団体でした。一番は、戦いたい相手がONE　Championshipの選手の中にいたのが決め手でした」と名前を出さなかったものの、ファンが期待するONEフライ級（―61.2キロ）ムエタイ王者のロッタン・ジットムアンノンとの対戦を期待させるような言葉を並べた。

　会見に同席したチャトリCEOは「武尊選手がONEと契約したこの瞬間こそ日本格闘技最大の出来事だと思います」と宣言。さらに「魔裟斗も天心選手も大好きです。でも魔裟斗も天心選手も日本の中で戦っていた日本のチャンピオンです。日本のプロ野球でしかプレーしていないプロ野球選手と一緒。大谷翔平選手は、日本を飛び出して世界の大舞台で努力を続け、世界最高のポジションを獲得して日本にその栄光を持って帰ってきた実績があります。武尊選手は、格闘技においてその大きな偉業を成し遂げようとしています。彼は勇敢にも格闘技界の大谷翔平になるために、日本を飛び出して大きな一歩を踏み出していくことになる」と熱い気持ちを言葉にした。

　武尊と契約した理由についても「ストライカーとしてはパウンド・フォー・パウンドだと認識しているからです。天心選手も強いと思います。でもプロボクシングに転向してしまいました。だから今の唯一無二の最強選手が武尊選手だと考えています」と説明。ONEのリングでの武尊の試合時期は今の時点では未定。これから話し合いで決めていくという。しかし「まだロッタンやハガティーやスーパーレックには話してないですが、武尊と試合したいと思っている」と所属選手たちは武尊との試合を望んでいることを明かした。最後に「大谷翔平選手のようにこれから世界を目指していく武尊選手に応援をよろしくお願いします」とファンにメッセージを送った。それを聞いて武尊は「僕は大谷翔平のようにではなく、世界の武尊になれるように戦っていいくのでよろしくお願いします」とファンに誓った。