ボクシング京口 フライ級転級初戦で10回判定勝利 プロ初黒星から約6カ月ぶり再起戦で完勝

2023年05月20日 21:26

格闘技

ボクシング京口 フライ級転級初戦で10回判定勝利 プロ初黒星から約6カ月ぶり再起戦で完勝
フライ級10回戦<京口vsローランド・ジェイ>ローランド・ジェイを攻める京口(撮影・木村 揚輔) Photo By スポニチ
 プロボクシング前WBA世界ライトフライ級スーパー王者の京口紘人(29=ワタナベ)が20日、フライ級転級後初戦となる同級10回戦(東京・墨田区総合体育館)で10回フルマークの3―0判定勝ちを収めた。約6カ月ぶりの再起戦で完勝し、日本人7人目の世界3階級制覇への第一歩を踏み出した。
 京口は1回から感覚を確かめるようにパンチを上下左右に打ち分け試合を優勢に進めた。3回には左右のボディで相手の体をくの字に折りかけながら、5回に左右の拳を負傷。「電撃が走る感覚だった」とまさかのアクシデントもありながらフルマークの完勝。「KOできず悔しい。ファンが求めていたボクシングをできなかった。今日は勝てたことだけが収穫です」と試合後は反省の弁が続いたが、フライ級初戦を白星で飾った。

 昨年11月のWBA&WBCライトフライ級王座統一戦で寺地拳四朗(31=BMB)にプロ初黒星を喫し王座陥落。先月12日にフライ級転級を正式表明した。「3階級目にチャレンジしたい気持ちが大きかった。もう一度はい上がって世界のベルトを巻くことを目標に頑張りたい」と新階級に対応するため1月からはパーソナルトレーニングも開始。体重データなども一週間ごとに細かく計測するなど、未知の領域にも柔軟に対応した。

 妻の支えも大きかった。今年1月にインフルエンサーの「あきまっくす」こと亜希夫人(33)と結婚。アスリートフードマイスター3級の資格を持つ同夫人のサポートを受け、食生活では玄米も取り入れた。「飽きることなく節制できたし、直前までトレーニングできた」と減量も苦にならなかった。19日の前日計量後にも夫人特製のとり雑炊でリカバリーするなど「いろいろ考えて献立を立ててくれる。妻に感謝しているし、結婚していいことしかない」と感謝する。亜希夫人も「おいしいと言って食べてくれるので、自分も楽しめています」と夫婦二人三脚で再出発へ準備を進めてきた。

 「あと10年もやるわけではない」と今年11月に30歳を迎える京口は自身でボクシング人生の「最終章」と位置づける。「もっとスケールアップしたい。自分自身納得はしていませんので」とフライ級を戦う準備はまだ整っていないと自己分析するが、貪欲に勝利を追い求める京口がリングに帰ってきた。ミニマム級、ライトフライ級に続く世界3階級制覇を見据える京口のボクシング人生第2章が幕を開けた。

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