来季からフル参戦の小林 F1界に“新風”を

2009年12月18日 15:20

クルマ

来季からフル参戦の小林 F1界に“新風”を
自動車F1シリーズのデビュー戦となったブラジルGPフリー走行当日、ピットロードを歩く小林可夢偉=10月16日、サンパウロ
 トヨタの育成ドライバーから、最高峰の舞台で戦う一流ドライバーに成長を遂げた。小林可夢偉が来季、ザウバーの正ドライバーとして自動車F1シリーズにフル参戦することになった。  ホンダ、トヨタがF1から撤退。日本人ドライバーもシートを失うなど、暗い話題続きだった日本のモータースポーツ界には明るいニュースだ。23歳の小林は「夢がかなって本当にうれしい。日本のF1のイメージを良くするように頑張る」と胸の内を語った。
 トヨタで育ち、同チームの第3ドライバーとして臨んでいた今季終盤に好機が回ってきた。日本グランプリ(GP)予選で負傷したティモ・グロック(ドイツ)の代役で最後の2戦に出場。デビュー戦のブラジルGPで9位、最終戦のアブダビGPでは6位に入賞。レース中盤では年間王者のジェンソン・バトン(英国)を抜き、一時は3番手快走の場面もあった。
 今季はF1の下部シリーズでも戦ったが苦戦。しかし、F1での2戦が強烈なアピールとなって、白羽の矢が立った。「ザウバーからの話があるとマネジャーから聞いたときはびっくりした」と回想する声は、喜びに満ち満ちていた。
 兵庫県出身。“ゴン”ことサッカーの中山雅史に似た風ぼうで関西弁を話す。「ルールが変わって難しいシーズンになるが、自分にとっては素晴らしいステップ」。大胆かつ、積極的なハンドルさばきと明るいキャラクターでF1界に新風を巻き起こすか。

2009年12月18日のニュース

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