ロゴタイプの2冠獲りは距離の壁に阻まれた。スタートを決め、中団より前で折り合う皐月賞同様の必勝パターン。だが、直線坂上で脚色が鈍った。C・デムーロが懸命に追うが、手前(軸脚)をちょこちょこ替えるだけで反応しない。5着を確保するのが精いっぱいだった。
皐月賞Vの兄・ミルコから2冠制覇を託された同騎手は無念そうに引き揚げた。「リラックスしていたし、4コーナーでもいい手応え。でも、坂を上がってから伸びてくれなかった。2000メートルなら強いのに…」。田中剛師も「パドックの雰囲気は良かったし、距離が長かったとしか思えない」と振り返った。吉田照哉オーナーは菊花賞に向かわず、天皇賞・秋(10月27日、東京)を目指すと表明した。