【菊花賞】ミヤビジャスパー“隠れステップ”野分特別から戴冠だ
2014年10月22日 05:30
競馬
騎手時代にメジロパーマーで宝塚記念や有馬記念を制した山田泰誠助手は「前走を勝ったことで、余裕を持ったローテーションで挑むことができましたね。乗り込みは十分ですし、春とは状態が違いますよ」と手応えを隠さない。
2歳時から大いに期待されていた。未勝利を勝った直後に挑んだラジオNIKKEI杯2歳Sでは、ワンアンドオンリーから0秒3差、タガノグランパやマイネルフロストには先着しての4着と健闘。しかし出走予定だった毎日杯の前に熱発したことでリズムを崩した。「無理してたし、絶好調じゃなかった」と明かす京都新聞杯でも0秒3差の5着まで差し込めたのは、地力の高さが成せる業だ。
もちろん距離は未知数。ハクサンムーンやレオアクティブなど、短距離が主戦場のアドマイヤムーン産駒だけに不安が先立つ。だが山田助手は「距離はやってみないと分からないけど、背中の感じは長いところ向きなんです。折り合いも調教では心配ありません」とミヤビジャスパーに長距離適性を感じとっている。
スピードとスタミナの両面を要求されると言われる阪神芝9F。そんな厳しい条件で古馬相手に勝った経験は、大一番できっと生きてくる。春に涙をのんだ未完の大器が、菊の大輪を咲かせてみせる。