【凱旋門賞】ザラック母子制覇導く!スミヨンが“日本の敵”

2017年09月27日 05:30

競馬

【凱旋門賞】ザラック母子制覇導く!スミヨンが“日本の敵”
日本馬を熟知する名手・スミヨン(AP) Photo By AP
 日本馬の悲願の前に、今年も怖い地元勢が立ちはだかる。前走のサンクルー大賞でG1初勝利を飾ったザラック(牡4)は、08年の凱旋門賞を7戦無敗で制したザルカヴァを母に持つ“フランスの至宝”ともいうべき良血。2年連続2着に泣いた日本馬オルフェーヴルの鞍上でもあったクリストフ・スミヨン(36)が、史上3頭目となる母子制覇の偉業に挑む。
 地元フランスのザラックには、凱旋門賞に“勝つため”のバックボーンがある。母ザルカヴァは08年に7戦7勝で凱旋門賞を制した名牝。デトロワ&カーネギー、アーバンシー&シーザスターズに次ぐ史上3頭目となる母子制覇の偉業が懸かる。母も管理したドゥロワイエデュプレ師が意気込みを語った。

 「僕の馬が日本の馬に負けることがあったとしても、他のヨーロッパの馬に負けるよりはうれしいかな」

 前走のサンクルー大賞は後方待機から大外一気でG1初勝利。

 「3歳のクラシックは馬場も悪くて成績も悪かったが、素晴らしい加速力は母に似ている」

 地元の名伯楽はザルカヴァのほか、03年にダラカニでも凱旋門賞を制覇。その2勝は共にスミヨンがエスコート。

 ザラックにもデビューから12戦連続騎乗の鞍上は、日本の3冠馬オルフェーヴルとのコンビで12、13年と凱旋門賞で2年連続2着。日本国内でも、10年にはブエナビスタで天皇賞・秋1着、マイルCSをダノンヨーヨーで2着、暮れの有馬記念は再びブエナビスタで2着とG1を席巻。14年のジャパンCでも4番人気エピファネイアを勝利に導くなど、その手腕は疑いようもない。

 パートナーとしては心強いジョッキーとなるが、敵に回すと怖い存在であることは間違いない。指揮官も「一流のジョッキーを起用するのは大事。状況判断、集中力も違うし、僕も安心して立ち向かっていけるからね。日本にもユタカ・タケがいるだろう」と日本の名手を引き合いに出し期待を寄せる。

 26日朝には、エーグルの芝周回コースで一足早く最終追い。3頭併せの真ん中から力強く抜け出した。指揮官も「8月からここを目標につくってきたし、満足のいく調教を進めることができた」と太鼓判。凱旋門賞の勝ち方を熟知した最強コンビが3年ぶりに地元馬Vへ導く。

 ◆クリストフ・スミヨン 1981年6月4日、ベルギー生まれの36歳。仏ブータン厩舎の見習騎手で97年デビュー。00年に1日1競馬場5勝の仏タイ記録。03年に仏ファーブル厩舎と契約して躍進。13年に年間228勝の当時の仏記録。仏リーディングは計8回。JRAでG1・2勝(10年天皇賞・秋と14年ジャパンC)。

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