菜七子×古川奈穂候補生、華やかな初競演 短期研修で併せ馬
2018年01月11日 05:30
競馬
Wコースでもポイズンピル(3歳未勝利)にまたがった菜七子が先導。キャンターながらペースをつくっていく。奈穂候補生は後ろで新馬のサンバッファローを必死に制御。師が「ゲートも受かった馬だし人の言うことを聞くよ」とお墨付きを与えた馬で、無事にゴールを走り抜けた。トレセン初騎乗を終え、コースから引き揚げてきた際にはあどけない笑顔も。師は「まだプロじゃないから評価はできないけど、これが彼女にとってもいい経験になったんじゃないか」と優しくほほ笑んだ。
16年ぶりのJRA新人女性騎手として菜七子が注目を集めたのが約2年前。一度は普通高校に通った同候補生だったが、そのまぶしい姿に憧れた。一念発起し、歩み始めた騎手への道。懸命に自分を追う後輩に、菜七子は「初心を思い出した。憧れてくれているという話を聞いて、改めて目標とされる騎手になりたいなと思いました」と話した。
順調ならデビューは20年の3月。険しい道は続くが、そばで菜七子を見守り続けた師は心からのエールを送る。「(デビューしても)3人も騎手がいる、うちの厩舎もに所属することはないんだけど、たくさん乗って経験を積んでもらいたい。菜七子にも刺激になるんじゃないか」。デビュー前ということで本人への取材はNGだったが、随所で見られた奈穂候補生の笑顔。20年の東京オリンピックイヤーに実現するかもしれない“なでしこ騎手”たちの競演が今から待ち遠しい。