【凱旋門賞】日本馬チャンス広がる?「OPストレッチ」を新設
2018年04月17日 05:30
競馬
ただ、最大の変更点はオープンストレッチの新設。旧ロンシャンでは、これまで内枠の馬が好走することが多く、外枠の馬が不利というのが定説。その有利・不利をできる限りなくし、全馬が公平に力を出せるようにすることが最大の狙いといわれている。
実際に近年の凱旋門賞でも内枠の馬が穴をあけている。例えば、11年デインドリーム(2番枠から11番人気1着)、14年フリントシャー(4番枠から11番人気2着)、同年トレヴ(3番枠から7番人気1着)などだ。
オープンストレッチは通常のゴールから約450メートルのところまで仮柵があるような形で、内ラチからの幅は現在6メートルで実施されている。直線で馬群が広がっても、内にさらに6メートルのスペースが生まれるため、これまで一団で進んでいたレースが、ゴール前の攻防でかなりバラけるようになり、エキサイティングになる。
現地11日には、凱旋門賞が行われる2400メートルの大回りコースなどでレースが行われ、現地ライターによると「日本馬にとって有利かどうかは、まだ分かりません」と前置きしながらも「差し、追い込み脚質の馬には容易に進路を探せるようになりましたから、レースがしやすくなったと思います」と感想を語る。馬群が密集してスペース確保に苦しんだこともある日本馬にとっては朗報と言えるかもしれない。
新生パリロンシャン競馬場で行われる今年の凱旋門賞は、10月7日に開催予定。海外馬券発売に備え、今から傾向と対策を考えておいて損はない。
▼オープンストレッチ 90年代にアメリカのトロットレース(繋駕=けいが=速歩競走)で発明され、平地でも世界的に広まりつつある。英国のクラシックレース初戦となる2000ギニー、1000ギニーでも15年から使用している。アスコット競馬場でも近年シャーガーCで使われている。