【ヴィクトリアM】リス、極上の伸び 復帰の武豊と態勢万全
2018年05月10日 05:30
競馬
「ここ目標に予定通り。時計も指示した通りで動きも良かった。いい状態で送り出せると思う」
昨年の牝馬3冠全てで上位争い。G1・2着3回(阪神JF、桜花賞、秋華賞)の実績通り、戴冠まであと一歩のところまで迫った。前哨戦の阪神牝馬Sは超スローペースに苦しみながらも追い上げて頭+首差の3着。もう一完歩あればかわせそうな勢いだった。
「トライアルとしての位置付けで、最後まで自分のスタイルを貫いた。この馬が一番強い競馬をしたと思っている。結果以外は満足しているし、悲観はしていない」
スピードだけでは押し切れない東京マイル。指揮官は気性を前面に押し出した直線の“爆発力”に勝機を見いだしている。自信が確信に変わったのは当舞台の2月東京新聞杯。同期の2歳王者サトノアレスなど、屈強な牡馬相手に差し切り勝ち。「抜け出せなかったのがこれまでの敗因。それが馬群をさばいて、スパッと切れたからね」。トレーナーの思い描く完成形に近づいている。
「あとはゲート。練習では問題ないが、レースは分からないところがある。ただ乗るのは“天才”だから」と指揮官。鞍上・武豊は1週前追いで手応えをつかんでいる。「昨年よりパワーアップしているし、一番勝つチャンスのあるレース」。共に挑んだクラシックの雪辱と、騎乗停止明けでの大暴れを誓う。爆発力と名手のエスコートで、府中の長い直線をVロードに変えてみせる。