【日本ダービー】ジェネラーレ95点!完成度高く威風堂々

2018年05月22日 05:30

競馬

【日本ダービー】ジェネラーレ95点!完成度高く威風堂々
威厳ある立ち姿のジェネラーレウーノ(撮影・村上大輔) Photo By スポニチ
 3歳馬の頂点に向かって大杉のようにそびえ立つ関東トップ3だ。鈴木康弘元調教師がG1有力候補の馬体を診断する「達眼」。第85回日本ダービー(27日、東京)ではジェネラーレウーノ、ブラストワンピース、ステルヴィオの関東馬を95点でトップ評価した。達眼が捉えたのはスギの名木、将軍杉、縄文杉、大和杉をイメージさせる3頭の立ち姿だ。
 新潟県東部、阿賀野川・中流域の山間に「将軍杉」と名付けられた樹高38メートルの巨木が立っています。天高く伸びる6本の太い幹を擁する大杉の威容。平安時代、鎮守府将軍だった平維茂(これもち)の墓が大杉の傍らにあったためその名が付けられたそうですが、将軍と呼ぶにふさわしい威厳ある立ち姿です。

 ジェネラーレウーノ。イタリア語で「一番の将軍」と命名されたダービー候補も将軍杉を思い起こさせる姿。キ甲(首と背の間の膨らみ)が太い幹のように屹立(きつりつ)している。同世代のライバルよりも年輪を重ねたような発達ぶり。キ甲の成長に伴って、首差しも奇麗に抜けています。杉になぞらえれば、見事な枝振りのようです。それだけ完成度が高い。

 立ち方も皐月賞時から変わってきました。わずか1カ月半前には前肢に負重をかけようとせず、口を開いてハミで遊んでいた。ところが、今度は左後肢の蹄が浮き上がるほど前肢に負重をかけています。きちんとハミをかみながら顎を引いて立っている。「見てくれ!」と言わんばかりの充実した気持ちが表れたたたずまい。将軍杉のような威風堂々たる立ち姿です。

 スラリと胴長で、無駄のない体形。こういう体つきは瞬発力が足りない半面、持久力に優れています。2400メートルに距離が延びるのは歓迎でしょう。腹周りは過不足なく引き締まっている。晴れの大一番に臨むにふさわしい万全の仕上がりです。天下の覇権を狙う有力候補が東西に群雄割拠する戦国ダービー。「一番の将軍」にも勝機あり。そう確信させる天高くそびえた将軍杉のような立ち姿です。

 ◆鈴木 康弘(すずき・やすひろ)1944年(昭19)4月19日生まれ、東京都出身の74歳。早大卒。69年、父・鈴木勝太郎厩舎で調教助手。70〜72年、英国に厩舎留学。76年に調教師免許取得、東京競馬場で開業。94〜04年に日本調教師会会長を務めた。JRA通算795勝、重賞はダイナフェアリー、ユキノサンライズ、ペインテドブラックなど27勝。

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