サクソンウォリアー 直線伸び切れず4着 ムーア「直線でいつもの彼の加速がなかった」

2018年06月03日 01:38

競馬

 第239回英ダービーが2日(日本時間同日深夜)、エプソム競馬場で行われた。日本産馬として同レース初制覇を目指したディープインパクト産駒サクソンウォリアー(牡3=愛国オブライエン)は、直線伸び切れず4着に敗れた。勝ったのはゴドルフィンが所有する英国馬マサー。勝ち時計は2分34秒93だった。
 日本産馬初の英ダービー制覇、英2000ギニーに続く無敗での2冠制覇は夢と消えた。スタートでやや後方に置かれたサクソンウォリアー。すぐにポジションを上げ、道中は先頭から6頭目、勝ったマサーの内で折り合いに専念した。勝ち馬と併走しながら迎えた直線。外に持ち出して一瞬速く抜け出したマサーに対し、反応が遅れたサクソンは前方に並んだ3頭に進路をふさがれる形。さらに踏み出しが遅れ万事休す。ムーアが進路を探し、内に切り替えて必死に追ったが、勝ち馬との差は詰まらず。デビューからの連勝記録も4でストップした。

 英ダービー6勝を誇る欧州屈指の名門・オブライエン厩舎と、同2勝の世界的名手ムーアがタッグを組んで挑んだ一戦。心配された天気も午前中から晴天。馬場状態も前日のソフト(重)からグッド(良)まで回復。良の切れ味勝負を熱望していた陣営の思惑通りで、直前の単勝オッズは1・8倍まで下がった。だが、エプソムは高低差がきつく、最後の直線までカーブが連続する特殊なレイアウト。切れ味を身上とするディープ産駒には不向きな舞台だったかもしれない。

 ムーアは「直線でいつもの彼の加速がなかった」と首をかしげた。「コースなのか、馬場なのか、原因が分からないが末脚に点火しなかった。タフなレースになることは分かっていたし、直線も勝ち馬について行こうとしたが、伸びなかった」と肩を落とした。オブライエン師は「いつもの反応がなかった。言い訳はない」ときっぱり。「まだ5戦しかしていない幼い馬。次のレースも、将来も楽しみにしている」と前を向いた。

 今後はアイルランドの厩舎に戻り、状態を確認。無事なら愛ダービー(30日、カラ)に参戦するプランもある。敗れはしたが、無敗で2000ギニーを制し、ダービーで1番人気に支持された事実が色あせたわけでない。まだ3歳。巻き返しのチャンスはいくらでもある。

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