“不死鳥”市田が引退発表、会見で感謝の涙「大変幸せでした」
2018年10月24日 05:30
競輪
10年7月寛仁親王牌で悲願の初G1優勝。さあ、タイトル量産というところで落車事故が続いた。13年3月のいわき平記念で落車し骨盤骨折。17年3月の高松G2では落車で大腿骨頭粉砕骨折。今年7月には約22年守ったS級からA級へと陥落し、9月の和歌山F2の2日目に落車して以降、欠場していた。
引退を決めたのは今月12日。思い出に残るレースは兄貴分の村上義弘と別線で戦った10、11年福井記念決勝(市田連覇)。「村上さんと決勝でモガき合った感触は今でも鮮明です」。ケガと復帰を繰り返し「不死鳥」と呼ばれた男。戦績以上に強烈な印象を残し、バンクを去る。
▼村上義弘(市田の兄貴分的な存在)市田君とは真剣勝負をしてきた。僕も幸せだった。ケガで苦しむ姿を見てきたので正直ホッとした気持ちもある。
◆市田 佳寿浩(いちだ・かずひろ)1975年(昭50)7月28日生まれ、福井県春江町(現坂井市)出身の43歳。日本競輪学校76期生、在校成績1位。95年8月松阪でプロデビュー。主な優勝はG1・1回(10年寛仁親王牌)、G2・2回(06年サマーナイトフェスティバル、10年東西王座戦)、G3は14回。通算1679戦451勝。通算取得賞金は8億3238万852円。1メートル75、80キロ。血液型A。