“不死鳥”市田が引退発表、会見で感謝の涙「大変幸せでした」

2018年10月24日 05:30

競輪

“不死鳥”市田が引退発表、会見で感謝の涙「大変幸せでした」
村上義(右)ら選手に囲まれ花束を手にする市田(中央) Photo By スポニチ
 競輪のG1レーサー市田佳寿浩(43=福井)が23日、引退を発表した。10年の寛仁親王牌を制し、人気のスター選手だったが度重なるケガに泣いた。
 奈良競輪場。24日行われる近畿地区プロ自転車競技大会に備え、選手が集まっていた。市田は仲間に囲まれて会見に臨んだ。「約23年間、皆さんと一緒に走れたことに感謝いたします。大変幸せでした」。懸命に感情を抑えようとしたが涙がこぼれた。

 10年7月寛仁親王牌で悲願の初G1優勝。さあ、タイトル量産というところで落車事故が続いた。13年3月のいわき平記念で落車し骨盤骨折。17年3月の高松G2では落車で大腿骨頭粉砕骨折。今年7月には約22年守ったS級からA級へと陥落し、9月の和歌山F2の2日目に落車して以降、欠場していた。

 引退を決めたのは今月12日。思い出に残るレースは兄貴分の村上義弘と別線で戦った10、11年福井記念決勝(市田連覇)。「村上さんと決勝でモガき合った感触は今でも鮮明です」。ケガと復帰を繰り返し「不死鳥」と呼ばれた男。戦績以上に強烈な印象を残し、バンクを去る。

 ▼村上義弘(市田の兄貴分的な存在)市田君とは真剣勝負をしてきた。僕も幸せだった。ケガで苦しむ姿を見てきたので正直ホッとした気持ちもある。

 ◆市田 佳寿浩(いちだ・かずひろ)1975年(昭50)7月28日生まれ、福井県春江町(現坂井市)出身の43歳。日本競輪学校76期生、在校成績1位。95年8月松阪でプロデビュー。主な優勝はG1・1回(10年寛仁親王牌)、G2・2回(06年サマーナイトフェスティバル、10年東西王座戦)、G3は14回。通算1679戦451勝。通算取得賞金は8億3238万852円。1メートル75、80キロ。血液型A。

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