【チャンピオンズC】ルヴァン霧裂いた!軽々2馬身半先着
2018年11月29日 05:30
競馬
霞ケ浦の南西に位置する美浦トレセンは霧の多発地帯で知られる。晩秋の濃霧に風が立つような疾走。見届けた萩原師も満足顔を浮かべた。「動き、息遣い、反応ともに良かったと騎乗したスタッフも言っていた。前走・南部杯は古馬を完封する非常に強いレース。ゴールドドリームに先着したのも評価しているが、その前走と変わらない状態でいける」と語ると、こう続けた。「ジョッキー(M・デムーロ)は我々以上に馬の能力を知っている。全幅の信頼を置いて任せられる」
今秋のJRA・G1は目下、外国人騎手が7週連続でV。そのうち5勝はルメールが挙げた。ライバルのM・デムーロは春の大阪杯(スワーヴリチャード)を最後にG1タイトルから遠ざかっているだけにチャンピオンズCに懸けている。「前走は本当に強かった。賢くて、レースが上手でコントロールが利く。だから、後ろにいても途中から自由に動けるし、どんな流れにも対応できる」とパートナーに信頼を寄せる。「唯一の課題は発馬。ゲートの中で緊張する馬なんだ。出るかどうかが鍵になる。3歳が歴戦の古馬と互角に戦うのは大変だが、力はある」
3歳馬の優勝は東京競馬場で行われた前身のジャパンCダート時代に3頭(01年クロフネ、05年カネヒキリ、06年アロンダイト)。チャンピオンズCに名称変更してから1度も勝っていない。12年ぶりに勝利をつかむか。「まだ競馬の形が固まっていない3歳馬。一戦一戦成長している。中京は未経験だが、これまで初めての競馬場には対応してきたから心配していない」。萩原師は霧が晴れたような表情で締めくくった。7戦6勝の砂の新星。馬名の通り、ダート界に風を起こすか。