【フェブラリーS】インティ、初G1制覇へ死角なし!武も絶賛
2019年02月14日 05:30
競馬
調教助手を背に坂路で単走。最初の2Fをともに14秒フラットで入る。精密機械のように正確なラップを刻みつつ、ラスト2Fから一気にペースアップした。そこから12秒9、12秒1。鞍上に派手なアクションこそないが、四肢を力強くかき込み、ウッドチップを後方へと蹴り上げていく。周囲に気を取られることなく、真っすぐに前だけを見ているのもいい。4F53秒0〜1F12秒1は一流のオープン馬なら、それほど目立つほどの時計ではない。ただ、数字には表れない内容の良さがあった。
当然、野中師も感触を手にした。「予定通りの時計。ラスト1Fだけ気持ち良く流そうという指示。動きは良かった」
未勝利戦を好タイムで逃げ切った時に、これは大物という声が上がった。だが、師は慎重な言葉を繰り返した。白星を積み重ね、東海Sを2馬身差で快勝し、ようやく師の口調に自信めいたものが出てきた。「前走はスタートこそそんなに速くなかったが、二の脚が速く、自分のペースで逃げた。上がり時計もしっかりまとめている。内容としては完璧だった」
7戦中5戦で上がり3Fのメンバー最速をマーク。しかも逃げて最速なのだから、後ろの馬は手の出しようがない。全く隙がないのだ。武豊も素質の高さにほれ込む。「初めての重賞でいいレースができた。あの勝利にはホッとした。能力の高さは感じていたが全体的に体質が強くなった。一戦ごとに力をつけている。速いタイムで走れるのがストロングポイント。何とかG1を獲らせたい」
武豊はフェブラリーS歴代最多4勝。7連勝でダート戦線の新王者となる。