【桜花賞】アレグリアふわり弾んだ!馬なり12秒7柔らか仕上げ
2019年04月04日 05:30
競馬
動きを凝視していた藤沢和師が納得顔でうなずく。「掛かる馬だからね。速い馬の後ろにつければ折り合いはつけやすいけど、張り切ってやる必要もない。2歳の頃は気負ってなだめるのが大変だったが、落ち着いて走れていた」
パートナーと体を並べなかったことでムキになることもなく、従順に折り合いがついた。体もふっくら見せ弾むような走り。細心の仕上げの効果もあり、着実に大人の階段を上っている。
では、なぜぶっつけか?異例のローテはファンの最大の関心事だろう。牡馬相手の朝日杯FS(3着)以来、中111日での参戦。1939年創設の桜花賞で「年明け初戦の馬」が制した例は昭和~平成を通じて、一度もない。
師は「本当はトライアルから行きたかったけど、朝日杯の疲れがなかなか取れなかった」と明確な理由を明かした。その上で「中途半端に1回使うより牧場で調整した方がいい。時間をかけた分、休み明けでも十分乗り込めている」と桜一本に定めた効果に懸けた。
昨年6月の東京新馬戦は「1分33秒6」の桜花賞優勝タイム級の圧勝で、ライバルのダノンファンタジーを一蹴。敗れたとはいえ、朝日杯FSでは次週皐月賞の有力候補アドマイヤマーズに0秒4で差なく続いた。
「今思えば、朝日杯も(阪神まで)遠くに行って、初めてのコース。牡馬相手によく頑張っている。デビュー戦が強い競馬。2歳の6月にあれだけの時計で走れる馬はそうはいない。もちろん他の馬も成長していると思うので、強い馬に胸を借りるつもりでいます」
勝てば、昨年アーモンドアイの中89日を上回る異例の鉄砲V。平成最後の桜舞台にどんなドラマが待っているのか?バトンは、昨年の優勝騎手ルメールに託された。