【東京スプリント】大井で菜七子フィーバー再び!キッキングと重賞初制覇へ挑む
2019年04月08日 05:30
競馬
そのフェブラリーSは中央の精鋭たちの中で4番人気。陣営の指示通り、道中はその末脚に全てを託して最後方を追走した。直線はメンバー2位の上がり3F35秒2で猛追。府中の大歓声を背に5着まで追い上げた。レース後は「最高の経験を積ませて頂いた。この経験を今後に生かすことが大切だと思う」と自らに言い聞かせたが、その機会はすぐにやってきた。
菜七子の大井初勝利は17年8月29日。同競馬場5戦目をファヌエルで逃げ切った。大井競馬場については「ナイターが凄くきれいだし、いい競馬場です。直線も広くて競馬がしやすい。ファンの方がいつも声援をくれてありがたい」と語る。また、通算最多勝利を更新し続ける大井の帝王・的場文男とは何度も地方で共演。「あんなに凄い方なのにレースのたびに私のことを気にかけてくださる。(通算最多勝利は)本当に凄い記録だし尊敬しかない」と話している。
重賞初勝利への条件はそろった。前回から400メートル短くなる1200メートルはキッキングにとってベスト。加えて、馬主の小林祥晃氏(Dr.コパ)は「決して器用ではないのでワンターンのコースが合っている。直線が長いのも大歓迎」と自信をのぞかせる。【6・1・0・1】の右回りに戻り、前走から相手関係も楽になった。中間の調整も万全で不安らしい不安はない。
フェブラリーSの売得金は前年比で117・2%、入場者数も同121・8%と上昇。多くの競馬ファンが女性ジョッキーの、そして菜七子の重賞初勝利の瞬間を待ちわびた。「また乗せて頂けるのでオーナーや応援してくれる方の期待に応えたい」。歴史的瞬間は大井でかなうのか。カクテル光線に彩られる菜七子の直線強襲劇を見逃すな。