【天皇賞・春】(1)チェスナットコート 内枠有利舞台で大穴演出だ
2019年04月26日 05:30
競馬
長距離戦だからこそ枠は重要だ。外を回ることでの距離損は、距離が長くなるほど積み重なる。外枠でも押して位置を取りに行けばいいと思うかもしれないが、そこで馬にスイッチが入ってしまえば、長距離は持たない。正直に言えば、どの馬も序盤はソロリと入りたいのだ。結果、どうしても内枠が有利となる。過去10年の天皇賞では1番ゲートからのスタートが3勝。2番からの馬も2勝を挙げている。
チェスナットコート自身も好枠を味方に勝ち切るだけの能力を秘めている。昨年のこのレースが0秒3差5着。1枠2番を上手に生かした。2年連続の1枠。インからの進め方は馬も理解している。昨秋には豪州遠征を経験。精神的にタフになった。帰国初戦の日経賞では9着に終わったが、これは仕方ない。ひと叩きして今回こそが最高潮。安藤助手は「内でうまく脚をためて、そこからうまく抜け出してくれたら」と明確にイメージを抱いている。
コンビを組む4年目の若武者・坂井も投票所で枠順を確認した。「内枠がいいのは知っていました。いい所だと思います。ロスなく行ければ」と力を込めた。最終追いにもまたがっており「問題なく来ています」。状態の良さはチェック済みだ。G1初制覇に向けて気負いなく全力で挑める。ハーツクライ産駒は5年連続2着。レースとの相性はいいのだが、勝ち切るところまでいっていないという状態だ。平成最後のG1。初物尽くしの、あっと驚くVがあってもいい。