【函館2歳S】キズナ産駒ビアンフェ 初づくしV!圧逃一番星
2019年07月22日 05:30
競馬
新馬2着から中1週で未勝利V。そして中2週。鞍上は「3走目で苦しがるそぶりを見せたので心配していたけど、スピードと能力で勝ち切ってくれた」とハード日程に耐えた愛馬を称えた。追い切りも付きっきりで、体調の良さは肌で感じていた。「あとは気持ちがどこまで我慢できるかだけ。ラップ自体は2歳戦にしては速いけど、スピードが違う。出たままで乗ろうと考えていたし、ハナとは考えてはなかったが、抑えたままで行けた」。あくまでも自然体。馬のリズムを重視し、結果につなげた。
15年優勝馬の半姉ブランボヌール(現役時の馬主は前田葉子氏)に続き、きょうだい同一重賞V達成。さらに父キズナ(同前田晋二氏)は今年の2歳が初年度産駒の新種牡馬。産駒初の重賞挑戦でいきなり重賞奪取に成功した。姉も管理した中竹師は「キズナの子で勝ててうれしい」と“ノースヒルズファミリー”での現2歳世代重賞V一番乗りを喜んだ。さらに「お母さん(ルシュクル)からもキズナからもいいスピードを引き継いでいる。当面はこの距離に専念していきたい。一度放牧に出します」と短距離のスペシャリストとして育てる方針だ。
函館入厩前から函館2歳Sを獲ることが大目標だった。藤岡佑は「デビュー前から重賞を頼むと信頼されて依頼を受け、結果を出せたことが本当にうれしい。(初の函館リーディングも決まって)素晴らしいタイミングで勝たせていただいた。あふれるスピード。現状は1200メートルがベストだと思う」と目を輝かせた。ビアンフェはフランス語で「上出来、格好いい」の意。澄み渡る函館の空のような爽快な逃走劇は、地元ファンにも長く刻まれることだろう。
◆ビアンフェ 父キズナ 母ルシュクル(母の父サクラバクシンオー)牡2歳 栗東・中竹厩舎所属 馬主・前田幸貴氏 生産者・北海道新冠町の株式会社ノースヒルズ 戦績3戦2勝 総獲得賞金3936万円。