アーモンドをさらなる高みへ…ルメールの技術、判断力、柔軟性
2019年11月01日 05:30
競馬
本来、騎乗予定の騎手が数日前のレースで審議対象となり、審議がその後も長引いていたため(海外ではよくあること)、乗れない可能性が出てきた。そのためルメール騎手に白羽の矢が立てられたのだ。彼が現地へ渡ったのはレース前日。この時点で「前任者が騎乗停止にならなかった場合、ルメール騎手はメルボルンCに乗れない」という状況だった。それでも一縷(いちる)の望みを懸けて海を越えた。すると、正式に前任者の騎乗停止が決定し、ルメール騎手が乗れることになったのだ。
「レース前にはメルボルンCを勝ったことのある元騎手とコースを歩き、仕掛けどころやコース取りなどのアドバイスをもらいました」。そしてレースでは寸分の狂いもなくその通りに乗ることができたのだという。結果、ルメール騎手のドゥーナデンは先頭でゴールに飛び込むわけだが、2着レッドカドーとの差はわずかにハナ。アドバイスを聞いていなかったら負けていても不思議ではなかったのだ。
さて、メールドグラースはメルボルンCでどんな競馬を見せるのか。また、天皇賞を勝ったアーモンドアイはこの後、どんな路線に進み、ルメール騎手はどういうパフォーマンスを見せてくれるのか。どちらも楽しみにしたい。(フリーライター)