競走馬「モーニングルーティン」を調査!トレセンは“サラブレッドファースト”とにかく早い朝
2020年07月21日 05:30
競馬
![競走馬「モーニングルーティン」を調査!トレセンは“サラブレッドファースト”とにかく早い朝](/gamble/news/2020/07/21/jpeg/20200720s00004048395000p_view.jpg)
競走馬はだいたい朝2時半~3時に起床。物音で起きる馬もいれば、そうでない馬は厩務員さんが起こす。3時ごろから少量のご飯(カイバ)タイム。4時から鞍をつけ厩舎を出発。厩舎周りや森林馬道といわれるトレセン内の林道を散歩し追い切りを行う馬場へ向かう。厩舎によっては、ウオーキングマシンを使って、軽めの運動をすることも。高橋文厩舎では厩舎の真ん中に設置されたウオーキングマシンで、時速7キロの速さで20分くらいランニングをするのがルーティン。
5時に開門された馬場へ入ると、角馬場といわれるコースの内側にいくつかあるサークル内で30分ほど軽めの運動を行う。アーモンドアイなどを管理する国枝厩舎はほとんどの馬がシャドーロールを着用。これは「見やすいから」と師。確かに美浦では100近くの厩舎があり、多くの馬がいる馬場では見分けやすい。国枝厩舎の馬は角馬場で整列するのがルーティンでもある。これは「馬に行儀を教え、メリハリをつけさせるため」という。他厩舎でも見かけることもあるが、米国では主流といわれている。
いよいよ5時半から追い切り。順番に並び次々にスタート。終了後は馬場を出て、待ち構える調教師が歩様などをチェックし、厩舎へ戻る。実は馬場での滞在時間は1時間弱。厩舎周りなどでクールダウンの運動後に、厩舎の洗い場で馬装を外して水浴びタイム。夏は発汗して20キロくらい減量する馬もいるそうだ。7時にはご飯タイムだ。馬は草食動物で本来の主食は草。しかし、競走馬は激しい運動を行うので草に加え、疲労回復効果のある大豆脱脂や燕麦(えんばく)なども与える。さらに、アスリートさながらプロテインだって飲む。厩舎によって、また馬ごとに、その日の状態などを考え配合などは変える。食事は1日3食で合計10キロ以上を食べる。
その後は自由時間。寝る馬もいれば、寝ない馬もいてさまざま。午後は人間と同じようにマッサージなどで疲れた体をケア。磁気治療器を貼って凝りをほぐす馬もいる。追い切り自体はたった数分だが、入念な準備運動をし、疲労回復にも徹底を期している。
今回調べた「モーニングルーティン」を通して競走馬も真のアスリートだということがよく分かった。