33年ぶりのSG覇者誕生へ――。昭和62年まるがめメモリアルで国光秀雄氏が優勝して以来、長崎支部はSG優勝にたどり着けてない。最も近い男は原田幸哉だ。17年4月に愛知支部から長崎支部へと移籍した。奥さんが長崎出身ということもあって、以前から長崎には愛着を持っていた。当地はG14Vを含む12V。今シリーズでは最多の優勝回数を誇る。愛知支部時代も含めると地元SGはまだ未戴冠。今シリーズは「出場するだけではなく優勝を意識したレース運びになる」と、気合をみなぎらせる。前走地まるがめG1では、予選トップ通過を果たしながらも準優で敗退。その借りも返したいところだ。
当地の開催が決まった時から勝率を意識していたのが選考期間勝率7.38をマークした赤坂俊輔だ。地元SGは15年オールスター以来3回目。走り慣れた水面なら早いスタートをまとめてくるし、自在ハンドルもさえわたる。地元SG初の予選突破は最低ノルマ。まずはそこからだ。
地元“3本目の矢”となる桑原悠は19、20年と2年連続九州チャンプに輝いた。伸びを意識した調整が主流。外からでも一発の魅力がある。当地最難関の6コースでは白星がこれまでに7回。前走地の平和島G1でも5コースから捲り差しで突き抜けて高配当を提供した。今年のお盆シリーズではフライングに散ってしまったが「ダービーで頑張ります」と恩返し宣言。地元ファン、そして穴党をも熱くさせてくれそうだ。