【防府・周防国府杯争奪戦】清水裕友 3連覇必ず「地元くらいはピリッとしたい」
2020年10月29日 05:30
競輪
2005年、地元の富弥昭(とみ・ひろあき)が優勝した防府記念決勝をスタンドで観戦。当時、11歳だった少年は競輪選手になり、18年の防府記念で地元勢として13年ぶりのVを果たした。スポニチ本紙でも“競輪界の維新志士”として紹介した。勢いは止まらず、昨年19年大会も優勝。競輪界トップのS級S班に在籍し、今年2月にはG1制覇も成し遂げた。いまやファン投票でも上位に入る、名実ともにスーパースターである。
「2年前に比べると確実に脚力は上がっていると思う。ただ、2年前に比べて走り方の面で甘くなっている部分がある。最近の成績も満足できていない。いろいろと初心に戻っていかないと」
常に立ち止まらない姿勢がこれまでの強さを支えてきた。清水が今年最初のG1を幸先良く制したが、現在の競輪界は、東京五輪で金メダルを狙う脇本雄太(福井)や、同じく五輪出場が決まっている新田祐大(福島)らのナショナルチーム組が繰り広げるハイスピードが主流になっている。「ナショナルチームを倒すために、トップスピードを強化する練習をやっています」。今後も、ひたむきに努力して進化を続けるだろう。
31日から防府競輪・開設71周年記念「周防国府杯争奪戦」が始まる。清水が地元バンクに姿を現すのは昨年大会以来だ。「最近は地元を走る機会は1年に1回。地元くらいはピリッとしたいですね。3連覇はなんとしても達成したい」。防府市生まれのヒーローが、今年も地元ファンを熱狂させる。