【スプリングS】ロードトゥフェイム、スピード感満点!父譲り“中山の鬼”皐月切符ゲットだ
2021年03月18日 05:30
競馬
未勝利→若竹賞と中山で連勝中。いずれも大外を捲っての完勝だ。父は07年有馬記念を含め中山で8勝を挙げたマツリダゴッホ。コース巧者ぶりは父譲りだ。中大馬術部出身の尾形師は「走りがお父さんに似ている。馬術的に言えば“起きた走り”をする。単純に言えば頭の位置が少し高くてバランスのいい走り」と解説する。そのフォームは不良馬場でも全く戦闘力が落ちなかった前走で真価を発揮した。「頭の位置が低くてハミに頼って走る馬は、道悪だとどうしてもノメりがちになるが、この馬にはその心配がない」。中山は先週土曜の大雨で馬場の悪化が進み、今週末も再び下り坂の予報。中山&道悪の鬼にとって、願ってもない条件となりそうだ。
連勝はソエとの格闘でもあった。若駒が発症する管骨の骨膜炎。師は「一戦ごとにマシになってはいるが、今も調教後に痛がることがある」と話す。一方で「ケアはしっかりできている。この2戦もその弱点を乗り越えて結果を出せた。追い切り後の木~土曜の対処の仕方もつかめた。レース当日には痛みも消えてすっきりしていると思います」と自信をのぞかせる。
「出来は間違いなく前走以上」。尾形師が胸を張れば、木幡巧も「ここで結果を出せば楽しみが広がる。力を出し切りたい」と意気込む。3連勝で父が踏むことのなかったクラシック舞台へ。「名声への道」と名付けられた孝行息子が突き進む。
≪父マツリダゴッホ通算10勝中8勝が中山≫マツリダゴッホは05年デビュー。2勝目が3月中旬で皐月賞には間に合わず、青葉賞に出走も4着でダービーの権利獲りに失敗。秋はセントライト記念に出走も競走中止の不運でクラシックには出走できなかった。通算10勝中8勝が中山で、うち6勝が重賞というコース巧者だった。産駒はJRA重賞を7勝しているが、中山ではロードクエストの16年京成杯AHが唯一の勝利。産駒初のG1制覇へ向け、まずは初のトライアルVなるか注目だ。