【天皇賞・春】オーソリティ獲りにいく 父オルフェーヴルの“忘れ物”
2021年04月26日 05:30
競馬
中間はノーザンファーム天栄へ放牧。今月9日に帰厩して入念に乗り込まれてきた。1週前追いは長距離戦を見越してWコースを単走で長めに追い切り、7F98秒2~1F12秒3。いっぱいに追われて、最後まで力強い脚取りで駆け抜けた。「長く距離を乗りたかった。自分のフットワークで走らせるために単走にしたが、走りから状態の良さを感じた」と仕上がりに納得の表情を見せる。
初めて古馬の一線級とぶつかった昨年末の有馬記念はよもやの14着惨敗。木村師は「結果論にはなるが、今思えば完調手前だった」と敗因を分析できている。「3歳の頃と比べて心身ともにパワーアップした。追い切っての反動もないし、トラブルなくきている」。今度こその思いは強い。
父オルフェーヴルが古馬になって唯一連対できなかったのが、この春の盾だ。牡馬3冠を達成した父のような活躍を願われ、「権威、威信」と名付けられたオーソリティ。偉大な父の無念を晴らすためにも、仁川3200メートルの主役に躍り出る。
▽天皇賞・春 1905年(明38)創設の「エンペラーズカップ」が前身。37年(昭12)秋から「帝室御賞典競走」として東西で春秋2回開催に。戦争による中断を経て47年春に「平和賞」として復活。同年秋から「天皇賞」に改称。