【ジャパンダートダービー】単勝万馬券!キャッスルトップ逃げ切りV 仲野「こんな日を妄想していた」
2021年07月15日 05:30
競馬
誰もが驚いた結末。手綱を取った仲野本人でさえ「これは本当に凄いでしょ」と興奮していた。
迷いはなかった。好スタートを決めると押して押して12番枠から一気にハナを奪った。2角ではロードシュトロームを5馬身引き離しての逃げ。3角で2馬身差まで詰め寄られ、残り300メートルで半馬身差となったが、そこからの粘りが驚異的だった。残り200メートルから左ステッキが入りっぱなし。ロードは振り切った。だが、今度は馬群を割ってゴッドセレクションが迫る。最後は執念。頭差、振り切った。
その直後、仲野は左手を力強く上げた。「ゴールした時は勝ったと分かりました。人気はなかったけど一番、勝ちに近いイメージで乗ることができた。G1ジョッキーと言われても…重賞も初ですから。こんな日を妄想していたけど現実になりました。本当にうれしい」。初々しさ満点で声をはずませた。
ここまで3連勝していたが格下の存在。8月の重賞・黒潮盃を目指して自己条件を使うか、このレースを使うか。渋谷師にも迷いはあった。思い切った決断が実を結んだ。同師にとっても重賞は11年東京シンデレラマイル(テイエムヨカドー)以来11年ぶり。「勝っちゃった、というのが今の心境。自分の形に持ち込めれば…と思っていたけど、びっくりした」と素直な心情を吐露した。「タイトルを獲ったから今後は馬の様子を見ながら次走を決める」と予定を変更。一気に頂点に上り詰めた波乱の立役者から目が離せなくなった。
▼菜々緒 感動で鳥肌が立ちました。やはり競馬は迫力が凄い。勝った仲野騎手のインタビューを聞き、さまざまなドラマがあるのだと改めて感じました。(TCKイメージキャラクターとして来場)
◆キャッスルトップ 父バンブーエール 母ジーガートップラン(母の父マヤノトップガン) 牡3歳 船橋・渋谷信博厩舎 馬主・城市公氏 生産者・北海道新ひだか町の城市公氏 戦績12戦4勝 総獲得賞金6891万円。
《売り上げレコード》ジャパンダートダービーの売り上げ23億5798万900円は同レースの歴代最多を記録した。対前年比101・2%で、20年の最多売り上げ額を塗り替えた。