【北九州記念】ジャンダルム 久々も乗り込み十分、母ビリーヴの道歩む
2021年08月19日 05:30
競馬
「今朝はこれくらいでちょうどいいのかな。放牧先でも乗り込んできました。中間はビッシリとやっていますし、仕上がっていますね」
調教過程の中身が濃い。2週前に坂路4F50秒3と自己ベストを0秒3更新した。すると翌週は4F49秒4の超抜時計。ラスト2Fを11秒7→11秒8と猛スピードを見せた。前走は4番手の外で手応え良く流れに乗り、直線で左ステッキが入るとグインとひと伸び。2馬身半差をつけた。着差のつきにくい距離でこの着差は特筆もの。初のスプリント戦をV、視界がパッと開いた。
「前走は千二のスピードに対応できました。折り合いがつくのでいろんな距離を使ってきましたけど、本質的にはスプリンターだったんでしょうね」
進むべき道が見えた。スプリントを続戦、17年のデイリー杯2歳S以来の重賞タイトルをターゲットに入れる。担当の星井助手も「年齢を重ねたけど、しっかりしています。前走の競馬の内容を考えても、この距離は合っていると思います」と言う。
今回は母の背中を知る福永と初コンビ。スプリントG1・2勝のビリーヴは新馬戦など10勝中4勝を福永の手綱で挙げた。そんな血のドラマに思いをはせるのも、競馬の醍醐味だろう。母ビリーヴの道を行け!タイトルをつかんで、いざスプリントG1へ。小倉で勝利のジャンが鳴る。
《母はスプリントG1・2勝》ジャンダルムの母ビリーヴは4歳の02年にスプリンターズS、翌年の高松宮記念と芝1200メートルでG1・2勝を挙げた。スプリント重賞計4勝、サンデーサイレンス産駒にとって初の短距離G1覇者となった。池江師は父にも触れつつ「キトゥンズジョイ産駒も息長く走っていますし、お母さんも若い時より古馬になってからの方が素質が開花しましたからね」と話した。父の産駒からはダッシングブレイズが5歳時に17年エプソムC勝ち。ジャンダルムも6歳にして熟成期を迎えた。