【新潟2歳S】アライバル「出世レース」から一族悲願のG1制覇へ力試し
2021年08月24日 05:30
競馬
前走後は福島県のノーザンファーム天栄で放牧。英気を養い、今月4日に美浦トレセンへ帰厩した。「力むところがあるので、気性面を確認しながら、いかにリラックスして走れるかを考えて調整してきた」と栗田師。スイッチが入りやすい気性を考慮し、デビュー前は併せ馬を避けてきたが、この中間は2本の併せ馬を消化。「見た目は変わっていないけど、気性面の成長が見られるので併せる形で追い切りができている。それにつれて状態も上がってきた」と、着実に進化する愛馬に目を細める。
まだ成長途上で脚元に弱さを抱える段階。「あまり回数を使えるタイプではない。ここを使うということは、秋はパスするということ。ピンポイントで、最低でも賞金を加算したい」と師。来春に向けて決意をにじませる。母クルミナルは新馬→エルフィンSを連勝したが桜花賞2着、オークス3着とクラシックで惜敗。1歳上の姉ククナも重賞で善戦しながらタイトルを獲れていない。G1のビッグタイトル獲得は一族の悲願でもある。
馬名の意味は「到達」。競馬界の頂点に達するように、との願いが込められた。指揮官が「紛れがなく力通りに決まる」と評する出世舞台でパフォーマンスを発揮すれば…。目指すべき高みの輪郭が、よりはっきりしてくるはずだ。
《G1馬多数輩出のレース》新潟2歳Sはコース改修で現行舞台となった02年以降、関西からの遠征も増え出走馬のレベルが向上。04年にはワンツーを決めたマイネルレコルト、ショウナンパントルが、それぞれ暮れの2歳G1も制して「最優秀2歳」のタイトルを獲得。国内G1・2勝に加えドバイデューティフリーも制したジャスタウェイは11年の2着馬。13年ワンツーのハープスター、イスラボニータは翌年の桜花賞、皐月賞でクラシック制覇を果たしている。