【紫苑S】エクランドール 切れ良く併入、余裕ローテで兄フィエールマンの道
2021年09月09日 05:30
競馬
最終追いはゴルトベルク(4歳3勝クラス)と併せ馬。ディープインパクト産駒の牝馬らしい切れのある脚さばきが目を引く。内に入った直線、いっぱいに追われた僚馬とは対照的に馬なりのまま。3馬身の差を一瞬で詰めて併入した。5F68秒3、1Fは11秒4。手塚師は「仕上がりは良好です。春はWコースだと動けなかったけど体力がついて変わってきたね」と進化した動きに目を細めた。
18年皐月賞、ダービーを見送り、ラスト1冠・菊花賞でG1初制覇を果たした兄。妹もカイバ食いに苦労した春はクラシック挑戦を見送った。この血統を知り尽くした陣営が秋を見据えた、ゆったりローテ。師は「正直、最初から“これは凄い”と思った兄との成長曲線は違うけど、体質が強くなり、毛ヅヤも随分と良くなった。馬体重も新馬戦くらい(430キロ)で出られるんじゃないかな」と休養でのパワーアップを認める。
2戦2勝の負け知らずだがソダシなど同世代の一線級との対戦はまだ。それでも一流馬ぞろいの名門厩舎だからこその手応えがある。「ユーバーレーベン(今年のオークスを優勝)という対象が近くにいるからね。(比較しても)全然やれると思うよ。ここに出れば勝ち負けになるんじゃないか」。秋華賞(10月17日、阪神)に向けて、まずは優先切符獲得へ。フィエールマン、ユーバーレーベンという道しるべが、先に続く出世街道を照らしている。