【菊花賞】強運激穴!(12)ノースザワールド 運も味方に一発高配狙う
2021年10月22日 05:30
競馬
京都競馬場の改修工事により今年は阪神芝3000メートルが舞台。フルゲートは16頭のコースだがクラシックの最終戦であり、JRAは関係者と調整した上で「安全性も問題ない」と判断。通常より2頭多い18頭に拡大された。これにより生まれた抽選での出走枠。運も味方に“乱菊”に挑む。
長丁場のG1で何よりも心強いのが父ディープインパクトの血だ。ディープ産駒は18年から菊花賞を3連覇、さらに19年から天皇賞・春も3連覇中。3000メートル以上の平地G1は6連勝中だ。山口助手は「ここ目標に調教を積んできたし、動きもいいですよ。ゲートは問題ないから枠((12)番)はどこでもいい。折り合いは鍵だがスムーズに競馬ができれば」と力を込める。
管理する大久保厩舎は、07年の菊花賞をアサクサキングスで優勝。以降も12年ベールドインパクト(10番人気)、20年ディープボンド(7番人気)が伏兵ながら4着に好走した。天皇賞・春でも07年エリモエクスパイア、21年ディープボンドが銀メダル。長丁場にも定評がある。同助手は「菊花賞には、縁があるのかもしれませんね」と一発を狙う。
今春、ディープボンドで当舞台の阪神大賞典を制した和田竜との初コンビで参戦する。手綱を取った20日の最終追いはCWコースで6F81秒7~1F12秒0を馬なりでマーク。鞍上は「調教は動きますね。前向きすぎる気性はあるが、いい馬ですよ」と感触をつかんだ。過去には抽選突破の勢いでラスト1冠を制した馬もいた。クラシックホース不在の乱菊で“第3のディープ”が高配当の使者になる。
【抽選組は過去2勝】抽選突破組の菊花賞Vは84年のグレード制導入以降、02年ヒシミラクル(抽選確率8分の3、10番人気)、09年スリーロールス(7分の6、8番人気)がいる。昨年4番人気2着のアリストテレスも6分の4の抽選を突破して大舞台で勝ち負けを演じた。「最も強い馬が勝つ」といわれるラスト1冠だが、運も重要だ。