【静岡・KEIRINグランプリ2021】古性 初出場初V!4番手から捲り圧勝、逆転で初賞金王!
2021年12月31日 05:30
競輪
最後方からの戦い。目の前には2段駆け準備の関東勢。はやる気持ちを抑え、ワンチャンスを待った。「初手があの位置になったので、そこからの勝負と決めた。近畿の選手として恥ずかしい走りはできなかった」
打鐘前、関東勢が別線を一気に叩く。古性は流れに逆らわず4番手を確保した。1センター。思い切って踏む。気合で繰り出した捲りは鋭く、2コーナー番手捲りの宿口を一気にのみ込んだ。そこからは独壇場。他の8人がまるでスローモーションに見えた。古性の右腕が上がった。
近畿単騎の孤独な戦い。しかし、多くの仲間がその背中を押した。「競輪場に入る前に近畿の先輩方から連絡をもらった。いいプレッシャーをしっかりと持って走れた。オールスターを勝った時と同様、今回も郡山久二(55期、引退)さんに練習をつけてもらった。全てのことがうまくいき、自分の力を1滴も余すことなく出せた。まずは家族、そして近畿の先輩方に喜びを伝えたい」
優勝賞金1億830万円。年間獲得賞金は18年の三谷竜生以来、10例目の2億円の大台突破だ。「賞金は強くなるための投資にしたい。1番車は少し荷が重いが、来年は自分がしっかりと近畿を引っ張って、みんなでこの素晴らしい舞台に帰ってきたい」
トレードマークのひげが誇らしい。明るい浪速の好漢に拍手がやまなかった。
▽グランプリVTR 郡司―佐藤―守沢―清水―松浦―吉田―宿口―平原―古性で周回をを重ねる。残り2周で清水―松浦が上昇するが、郡司は突っ張って清水を前に出させない。すかさず吉田―宿口―平原―古性が仕掛けて先制。郡司が5番手、清水は8番手に。バック4番手からスピード良く捲った古性が宿口―平原を乗り越える。宿口に乗った平原が2着に入り、郡司がゴール前で伸びて3着。
◇古性 優作(こしょう・ゆうさく)1991年(平3)2月22日生まれ、大阪府出身の30歳。100期生。BMX出身の並外れたバランスでG3通算6V。今年8月のオールスターでG1初優勝。グランプリは今回が初出場。1メートル68、77キロ。血液型O。
《次走》優勝した古性と3着の郡司は1月9日開幕の和歌山記念。2着の平原は1月4日からの立川記念に出走予定。
《目標クリア》今シリーズ3日間の売り上げは129億5336万円で目標の120億円を上回った。またグランプリ1競走の売り上げは62億4182万円で目標の60億円を上回った。