【福島牝馬S】ホウオウエミーズで丸田の恩返し 8戦連続騎乗の相棒「充実している」

2022年04月22日 05:30

競馬

【福島牝馬S】ホウオウエミーズで丸田の恩返し 8戦連続騎乗の相棒「充実している」
丸田恭介(撮影・郡司修) Photo By スポニチ
 今週はG1こそ一休みだが、混戦必至の3重賞がスタンバイ。中でも土曜福島メイン「第19回福島牝馬S」が面白い。高松宮記念で念願のG1ジョッキーとなった丸田恭介(35)騎乗のホウオウエミーズに注目。高松宮記念のナランフレグと同様、継続騎乗の強みを生かして池上昌和師(47)に重賞初勝利をプレゼントする決意だ。
 丸田と8番人気のナランフレグが抜け出した高松宮記念。G1の“裏開催”となった中山の検量室では騎手仲間と関係者たちの「丸田!」の大声援が響いた。誰からも愛される男の、涙の勝利インタビューは見る者の心を動かした。丸田は「うれしいことに多くの人に“感動したよ”と声をかけてもらいました」

 何より、ナランフレグの背を任せ続けてくれた宗像師に初G1を届けられたことがうれしかった。17度の敗戦に目をつぶり、高松宮記念は実に21度目のコンビ。「どこで乗り替わってもおかしくないのにオーナーさん(村木克成氏)と先生、スタッフが信頼してくださった。それに応えられて本当に良かった」。相棒を知り尽くしていたからこそハマった、会心のイン突き。「昨年のタンザナイトS(1着)で内を突いた成功体験が人馬にあった。継続騎乗させていただく中でチャレンジが生きた」

 加えてこんな話も。丸田が競馬の世界を目指したきっかけは「ダービースタリオン」。この競馬シミュレーションゲームを紹介してくれた北海道在住の友人とは今も最新のダビスタをプレーする仲間だが「時が止まった!娘の出産の時の感覚!」と感動してくれたという。丸田はレースで使ったステッキとゴーグルをプレゼントした。

 福島牝馬Sのホウオウエミーズも8戦連続で手綱を取る大切な相棒。ここで重賞初勝利を目指す池上師はゲートの矯正を託して丸田に依頼し続ける。丸田は「ゲートは練習の成果で少しずつ成長しています。馬も硬さがなくて動きが良くなってきた。充実している」と手応え十分だ。前走・スピカSはバチッとスタートを決め、好位から快勝。継続騎乗の末に初タイトルを目指せる位置まで来た実感がある。「元々、凄く賢い馬。オンとオフがしっかりしている。お世話になっている先生に重賞をプレゼントしたい」

 先週の皐月賞はラーグルフで16番人気ながら8着。16年目にして充実期を迎えたように見えるが本人に浮かれた様子はない。「レース後の福永さん(ジオグリフでV)と話した中で、競馬前のレースビジョンの練度を高めないといけないと強く感じた」。歓喜の高松宮記念の翌週日曜(3日)は乗り鞍がなく美浦で調教をつける悔しい思いもした。「あれで一気に現実に引き戻されました。今年はまだ4勝。一鞍ずつ丁寧に結果を出して信頼される騎手になりたい」。地に足が着いたG1騎手は目の前の一戦に集中する。

 《福島重賞で高配の使者》福島重賞で波乱決着を狙うなら丸田から入るべし。自身の重賞初勝利となったのが10年福島記念の12番人気ダンスインザモア。18年七夕賞はブービー11番人気メドウラークで差し切り、単勝1万80円のビッグ配当を届けた。丸田は「ここを勝てば“福島古馬重賞”の完全制覇らしいです。あまり注目される記録ではないですが狙っていきたい」。みちのくコンプリートを目指す。

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