ルメール&武 捉え方違った凱旋門賞の馬場
2022年10月07日 05:16
競馬
普段はプライベートでも尊敬し合う仲。今回の凱旋門賞において、お互い相手に対しどんな思いを抱いているかを問うと、まずは武豊騎手が「邪魔しないでください」とジョーク交じりに挑発。すると、これに対し「分かりました」と答えたルメール騎手は続けて「でも、ユタカさんも僕の邪魔をしないでください」と笑いながら返し、会場は爆笑に包まれた。
さて、そんな2人だが、武豊騎手=ドウデュースは残念ながら終始後方のまま19着に沈むと、大外20番枠からのスタートとなったルメール騎手=ステイフーリッシュも見せ場をつくることはできず、14着に負けた。
面白かったのはレース後の2人の対応だ。元々フランス出身でパリロンシャン競馬場もよく知るルメール騎手だが、発走直前に降った雨に対し、うらめしそうに言った。
「あの雨で馬場が悪くなり過ぎました。ステイフーリッシュの調子は良かっただけに残念です」
一方、日本と違う馬場に対し多くは言及しなかったのが武豊騎手だ。「本来の走りはできなかったけど、馬場は全馬同じだし、承知して挑戦しているわけだからそれを敗因にはしたくないです」
相手のコメントを聞いたら、お互い苦笑するのではないだろうか。名手であり親友の2人だが、レースに対する捉え方はそれぞれ。これもまた競馬の面白いところである。 (フリーライター)