【天皇賞・秋】シャフリヤール 限界知らず!自己ベスト11秒9、海外経験で心技体磨き
2022年10月27日 05:30
競馬
「スピード感としまいをしっかり。レース間隔が空いているので気合を入れながらという感じ。時計も出ているし、いい状態です」
今年は日本を離れ、海外で経験を積んだ。3月のドバイシーマクラシックでは日本ダービー馬として初の海外G1制覇を果たした。6月には英国G1プリンスオブウェールズSに参戦。アスコット競馬場の高低差は中山の約4倍となる22メートル。最後の直線で余力がなくなって4着に終わったが、指揮官は「競技は一緒だけど種目が違った。あまり悲観はしていないし、挑戦することに意味があった」と前を向く。
帰国後は栗東近郊のノーザンファームしがらきで調整を進め、9月16日に帰厩した。「絶対能力は確認できている。それを競馬で発揮する体が欲しかったというのが昨年の希望であり、課題でもあった。海外でいい経験ができた。(体に)身が入って、そのあたりをクリアした」。ようやく心技体が整った。メンタルが強化されたことでカイ食いが良くなり、理想の体つきに仕上がった。昨年とは別馬だ。
厩舎の先輩エイシンフラッシュは10年ダービー馬で、12年天皇賞・秋を制した。名門厩舎が10年ぶりの秋盾制覇へ。師は「いい意味で不安が大きい。(他馬は)ある程度は能力の限界値を把握できて、それを逆算しながらトレーニングするが、シャフリヤールに関しては限界値がどこなのかが分からない。凄い馬であるのは確か」と素質にほれ込む。進化し続けるダービー馬が、今年初の国内戦で世界レベルの走りを見せつける。