池添兼雄師 馬とともに人も育成「充実した日々を送れました」
2023年02月08日 05:30
競馬
97年に調教師免許を取得。99年に厩舎を開業した。その年、山田博康オーナーから開業祝いで預託されたヤマカツスズランが阪神3歳牝馬Sを制覇。「当時はずっと手元に置いて調整していた。(牧場と連携する)今なら、また違った競走生活を送れていたかなと思う」と、このときは勝負師の表情を浮かべた。
長男・謙一は騎手、次男・学は調教師として活躍。弟子・松山はリーディング上位に食い込んでいる。「みんな一流の仲間入りをしてくれた。僕から言うことは何もないですよ。体に気をつけて頑張ってほしい」と優しいまなざし。橋口師、上村師、茶木師もかつて自身の下で調教助手を務めたトレーナーだ。定年後は「列車の旅をしてみたい」という。空いた時間を楽しみつつ、競馬界を応援していく。
◇池添 兼雄(いけぞえ・かねお)1952年(昭27)10月22日生まれ、鹿児島県出身の70歳。74年3月に騎手デビュー。84年中山大障害・春をメジロジュピターで制す。通算1587戦185勝、うち障害は763戦130勝。92年2月に騎手を引退、3月から栗東・鶴留厩舎で調教助手。97年に調教師免許を取得し、99年3月に厩舎を開業した。JRA通算6235戦433勝、うち重賞は99年阪神3歳牝馬S(ヤマカツスズラン)のG1勝ちを含め、メイショウベルーガ、ヤマカツエース、カツジなどで18勝。