【フィリーズレビュー】トラベログ 験を担いで桜花賞プラチナ切符を狙う
2023年03月07日 05:30
競馬
その後はフィリーズレビューに定めた。菜の花賞と同じ中山マイルのアネモネSも一時候補に挙がっていたという。「でも夢を考えたら、やっぱりフィリーズレビュー。この馬自身、将来はスプリント寄りになるかもしれないので現状1400メートルは一番合う」と適性を考慮した選択だ。
ここを選んだのには10年前の成功体験もある。同じ岩戸厩舎のナンシーシャインは13年春菜賞(東京芝1400メートル)で逃げ切り&2勝目を挙げ、挑んだ。同年の2冠牝馬メイショウマンボには屈したが2着に頑張り、桜花賞に進んだ。レースは違えど、1勝クラスの特別競走を逃げ切ったのは同じ。「中山1600や東京1400を逃げ切って勝つのは大変なこと。なのでナンシーシャインと同じにします。1週前にしっかりやったので当週は軽め。体はできているので減らさずに、輸送をクリアできれば」と先輩の験を担ぐ。ナンシーは水曜まで美浦で調教し、木曜に栗東に一度入厩し、レース当日の朝に阪神入りした。トラベログも同じパターンで挑む。3歳牝馬に過酷な美浦~阪神の長距離輸送の負担を“二段輸送”で軽減する形だ。
近親には09年秋華賞2着馬ブロードストリートがいる。同師は「血統もいいですよね。桜花賞には凄い馬も控えているので、まずはここに全力です。賢い子なので、逃げにはこだわらなくていい。出たなりで自分のリズムで走れれば」と愛馬に託した。指揮官の算段通りに重賞の壁も突破するようなら、無傷3連勝。1カ月後の満開桜の夢が膨らむ“旅行談”になるのは間違いない。