【日本ダービー】武豊50代連覇へ、7勝目へ “テン乗りは勝てない”最大のジンクス破る

2023年05月23日 05:20

競馬

【日本ダービー】武豊50代連覇へ、7勝目へ “テン乗りは勝てない”最大のジンクス破る
ファントムシーフと武豊 Photo By スポニチ
 レジェンドがダービー最大のジンクスに挑む。競馬の祭典「第90回日本ダービー」は28日に東京競馬場でゲートイン。昨年ドウデュースで最多6Vを飾った武豊(54)はテン乗り(初騎乗)のファントムシーフで連覇を狙う。初コンビでのダービー制覇はグレード制導入の84年以降一度もないが、武豊はダービー6勝のうち3勝が皐月賞3着馬での逆襲V。ダービー史に新たな金字塔を打ち立てるか。
 「史上初」「前人未到」がついて回る武豊の記録の数々。そんな中にあって98年スペシャルウィークに始まり、昨年のドウデュースまで数えること日本ダービー6勝は大金字塔だ。

 「年齢が20代、30代、40代で勝ってきて50代でも勝てたのがうれしい」と各年代での達成を喜んだのが昨年のダービー直後のこと。今年のキャッチフレーズを問うと「50代で連覇!」と即答した。

 さらに、もう一つの偉業も懸かる。騎乗するファントムシーフとは初コンビ。「ダービーにテン乗りVなし」はダービー最大のジンクス。54年ゴールデンウエーブを最後に優勝がなく、Vなら実に69年ぶりとなる。

 ファントムシーフは皐月賞で3着に敗れている。だが、武豊にとってはそれすら“吉兆”データだから恐れ入る。「アレ!?という感じでしょ」と意味深な笑み。自身のダービー6勝のうちスペシャルウィーク、タニノギムレット、ドウデュースの3頭が皐月賞3着。逆襲Vはお手のものだ。

 新パートナーとは2週前、1週前追いで2度コンタクトを取り、武器を把握済み。「ひと言でいうなら総合力が抜群に高い。癖もなさそうな感じでいろんなレースができるイメージがある」とPR。「僕が勝った6頭はダービー馬にふさわしい資質とスター性を兼ね備えた素晴らしい馬ばかり。そういう意味では今年のファントムシーフもダービー馬になって不思議ではないと思っている」と手応えを口にする。

 ダービーの表彰台で見る景色と空気感は格別だという。それを6度も経験している武豊だが、スタンドからファン目線で観戦した年もあった。エイシンフラッシュが勝利した10年は3月の毎日杯で落馬し、肩を骨折。お手馬だったヴィクトワールピサ(3着)に騎乗できなかった。「ダービーを家で見たくないな…と、その日の朝に思い立って東京競馬場に行ったんです。競馬ファンの熱気は凄い、と思い知らされましたね」と観客もダービーを盛り上げる宝物だと再認識した。

 何よりダービーを語れる重みが違う。踏んだ場数も違う。「だってダービーですよ」は武豊のダービーへの情熱が集約されるフレーズ。レジェンドがまたしても歴史を塗り替えるのか。今年も武豊から目が離せない。

 ◇武 豊(たけ・ゆたか)1969年(昭44)3月15日生まれ、京都府出身の54歳。87年、騎手デビュー。69勝で当時の新人最多勝記録を樹立し、JRA賞最多勝利新人騎手を受賞。以降、数々の記録を打ち立てた。18年に前人未到のJRA通算4000勝を達成。22年夏、札幌のワールドオールスタージョッキーズで30年ぶりに優勝。JRA通算2万4081戦4425勝(重賞354勝、G180勝)。1メートル70、51キロ。血液型O。

 ≪近10年、テン乗りは2着が最高≫
 近10年、テン乗りは【0・1・2・40】で15年2着サトノラーゼン(岩田康)が最高。最後の馬券圏内は18年3着コズミックフォース(石橋)。19年、レーンとの新コンビで1番人気に支持されたサートゥルナーリアは4着に敗れた。今年はファントムシーフ、タスティエーラを含む7頭がテン乗りの予定。

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