【アイビスSD】トキメキ 猛暑対策ピカイチ!斎藤誠師「量より質が夏調教の心得」

2023年07月26日 05:30

競馬

【アイビスSD】トキメキ 猛暑対策ピカイチ!斎藤誠師「量より質が夏調教の心得」
猛暑対策万全のトキメキ Photo By スポニチ
 【推しの馬 】 ときめきの千直競馬だ。夏の新潟開幕週を飾る「第23回アイビスサマーダッシュ」(30日)の主役は3年連続出走となるトキメキだ。関東リーディング首位を走る斎藤誠厩舎の猛暑対策で体調を整えた“得意の夏”、“千直(直線1000メートル)の才”、“馬主(ミルファーム)の熱”。重賞出走馬にスポットを当てる「推しの馬」で3つの推しポイントを挙げた。
 夏競馬は格より体調という。猛暑で体調の維持が難しいからだ。美浦トレセンの調教スタンドに設置された温度計が30度を超えた午前8時前、斎藤誠厩舎の管理馬は調教を終え、ミスト(冷却装置)の効いた馬房で朝食を楽しんでいた。アイビスSDに出走するトキメキも涼しい顔でカイバに口をつける。「夏の間、追い切りは調教の前半(午前5~7時)で終わらせ、気温が上がる前に馬房に戻すようにしています。水曜だけでは(追い切りを)消化し切れないので水、木曜の2日に分けて追い切っています」。斎藤誠師は木曜に行ったトキメキの1週前追い切りに触れながら、夏調教の心得を力説した。

 馬場調教から引き揚げてきた馬には鞍を着けたまま全身に水を掛けてやり、その後、馬道で乗り運動に移行する。熱中症警戒アラートが茨城県でも発表された先週、環境省と気象庁はこまめな水分補給や外出をなるべく控えることなどを呼びかけたが、馬にも水の補給は欠かせない。「競走馬には日々の調教があるので外出を控えるわけにはいきませんが、調教時間は詰めています。その分、中身は濃い。量より質が夏調教の心得です」と続けた。

 昨年は夏に13勝を挙げた勢いで関東リーディング首位(年間42勝)にも輝いた厩舎の猛暑対策。「トキメキは夏に弱い馬ではありませんし、いい体調で目標のレースに向かえます」。夏競馬は格より体調である。

 トキメキは千直初体験となった一昨年のアイビスSDで4着。「連闘の上に格上挑戦でもあったのによく頑張った」と、騎乗した田辺はレース直後に語った。2度目の千直となった昨年5月の駿風S(3勝クラス)を勝ち上がってオープン入り。「不利な内枠(3番枠)も能力で克服してくれた」と斎藤誠師は評価した。

 スタートと二の脚の速さがストロングポイント。千直の激流にも無理なく好位を追走できるのが強みだ。昨年のアイビスSD(11着)は「時計が速すぎる馬場に対応できなかった」と同師は振り返るが、前走・韋駄天S(3着)で千直適性を改めて示した。「結果的に早仕掛けになったとジョッキー(松岡)も言っていたが、悪くない内容でした」(同師)。今週末の新潟は不安定な天候。ひと雨降れば、好走確率はアップする。

 今年、既に26勝(25日現在)を挙げ、昨年に続く関東リーディング首位を走る斎藤誠厩舎。その勢いもさることながら、所有するミルファームの千直攻勢からも目が離せない。20年7月25日の新潟1Rで同一馬主による最多出走頭数(12頭出し)を記録、21年8月1日の新潟1Rでも10頭出しでワンツーフィニッシュ。“夏のミルファーム祭り”と呼ばれるほど所有馬を送り込んできた同ファームの清水敏社長は「ディープインパクト産駒がアイビスSDに勝ったことがないように直線1000メートルは中小の牧場にもチャンスがあるカテゴリー。我々としてはここを突破口にしたい」と語る。昨年、所有馬としてアイビスSD初優勝を飾ったビリーバーが引退した今、トキメキに懸かる期待は大きい。

 「このレースから逆算して牧場からトレセンに戻しました。6歳夏を迎えてもうるさい面があるのは気持ちが持続している証です」と斎藤誠師。「他馬に前に入られることなく流れに乗ったまま行きたい。だから大外枠より中枠が欲しいところですが、頑張ってくれると思いますよ」。夏のトキメキがいっぱいの千直競馬だ。 

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