【札幌2歳S】今週もスワーヴリチャード産駒旋風!期待の大物パワーホール
2023年09月01日 05:30
競馬
「昨日(水曜)の追い切りに乗ったノリさん(横山典)も“おとなしい馬だな”って言ってました。カイバはめちゃめちゃ食べるのでやりやすいですよ。追い切りの翌日でも食欲が全く落ちません。お父さんの勢いに乗りたいですね」。担当の堂本助手は馬房に戻ったパワーホールに頼もしげな視線を向けた。
初年度産駒がJRAで11勝を挙げ、2歳馬サイヤーランキング首位を走るスワーヴリチャード。優れた種牡馬は自身に似た産駒を出す一方、交配した繁殖牝馬の特長を受け継いだ子も送り出すという。小倉2歳Sに出走するドナヴィーナスのような母(スパイチャクラ)譲りのピッチ走法の短距離馬も出せば、パワーホールのように自身に似た大跳びの中長距離馬も送り出すスワーヴリチャードは一流種牡馬の条件を満たしているのだろう。
「スワーヴの子が1年目からこんなに走るとは思わなかったが、うちの馬は将来G1に行きそうな雰囲気を持っている」と語るのがパワーホールを管理する昆師。札幌新馬戦では最速の上がり(ラスト3F34秒5)で後続を4馬身突き放して逃げ切った。ゴール前2Fは11秒2│11秒1の瞬発力。父譲りの切れ味も示した。「最後の100メートルは流していたからね。追っていたら10秒台が出ていただろう。馬場から引き揚げてきた時は息も戻って平然としていた。そんな馬はめったにいない。デビュー前から抜けているなと思っていたが、久々に凄い馬に巡り合えた」と絶賛する。
子は親を映す鏡。パワーホールは18年大阪杯、19年ジャパンCを制した父と二重写しになる超大物産駒だ。