カラテとの経験糧に菅原明が突き進む
2023年09月01日 05:00
競馬
そんな彼はゴールデンハインドのフローラS(G2)など現在、重賞を7勝しているが、そのうち3勝が先述のカラテがパートナーであり、自身初の重賞制覇(21年東京新聞杯)もやはりこの馬とのタッグで記録したものだった。初重賞制覇前の心境を次のように振り返る。
「状態の良さは分かっていたのですが、僕自身が重賞を勝ったことがなかったので、果たしてどのくらい通用するのか、見当がつきませんでした」
そして、レースに関しては次のように述懐した。
「直線では馬群の中に入り、前が空くまで我慢を強いられました。これで負けたら力を発揮させられなかった僕の責任なので、最後に差し切ってくれた時はうれしいというより、ホッとした感じでした」
その後は一度もコンビを解消することなく、昨年は冒頭で記した通り新潟記念を勝利すると、今年も新潟大賞典(G3)を優勝。G1も昨年の天皇賞・秋で6着するなど、5度挑んでみせた。
そんなカラテとの思い出だが「今でも悔しい」レースがあると言う。それは連覇を狙いながらも3着に敗れた昨年の東京新聞杯、そしてパンサラッサの逃げ切りを許した同年の中山記念(G2)だ。
「当時のカラテは高橋祥泰調教師が管理されていました。高橋先生は2月いっぱいで定年だったので、そこで勝って恩返しをしたかったのですが、それができなかったので、悔しかったです」
高橋元調教師のためにも、今後ますます活躍することを期待したい。 (フリーライター)