ルメールいつかは自身の服飾ブランドで仏“凱旋”
2023年09月06日 10:10
競馬
昨年2月に立ち上げられたジャパンメードアパレルブランド。「いろんな方の声を聞きながら、ここまで理想的に来られている。この先もファンの方と一緒に続けていきたい」。今年はグラフィックデザイナー尾花龍一氏やシルクレーシングとのコラボレーションも実現。「アーモンドアイはみんなのアイドル。そのパートナーでもあったので自然な形でコラボレーションさせてもらえた。アーモンドアイにささげたいという思いがずっとあったし、こういう形でできて良かった」
先週日曜の新潟1RでJRA年間100勝を達成。「夏の間に100勝できるのはいいリズムだと思う。リーディングを取り返したい」と2年ぶりの頂点へ意欲を燃やす。今週から秋競馬がスタート。「秋はG1も多いし毎週、大きいレースもあるから身が引き締まる。気合を入れ直して乗らないとね。イクイノックスもいるし、いい馬も出てくるので楽しみ」と意気込む。
さらに来月には仏G1凱旋門賞(10月1日、パリロンシャン)も行われる。今年はスルーセブンシーズ(牝5=尾関)とのコンビで参戦予定。「行きますよ。(パートナーとは3戦3勝で)乗るごとに強くなっている。力はあると思っていたし宝塚記念の2着も驚かなかったよ」。前走の宝塚記念は自身が騎乗していた“世界No・1ホース”イクイノックスに首差まで迫った。「まだG1を勝っていないけどストレスなく準備もできるんじゃないかな。凱旋門賞でもチャンスはあるかも」とジャッジ。
フランス出身の名手にとっても凱旋門賞制覇は悲願。過去12回挑戦するも2着が最高だった。「一番勝ちたいレース、フランス人だからね。プライドで2着(06年)だった時は悔しかった。日本の馬もみんな目指すところだし、そのレースを勝つのが大きな目標です」。さらに自身のブランドでの夢も語る。「いつかは凱旋門賞の期間にフランスでポップアップストアとか何かできれば。そういう目標はありますよ。フランス人として向こうでもやってみたいね」。数々の記録や記憶に残るレースを見せてくれたルメールの挑戦はまだまだ続いていきそうだ。
◇寺下 厚司(てらした・あつし)1983年(昭58)10月22日生まれ、京都市出身の39歳。大阪大学工学部卒業、東京大学大学院中退。09年秋から競馬担当(東京→大阪)。凱旋門賞は12年オルフェーヴル、アヴェンティーノ、17年サトノダイヤモンド、サトノノブレスが挑戦した2回、現地で取材。