【ボートレース若松開設71周年記念G1 全日本覇者決定戦】磯部誠 右肩上がりの途上

2023年11月01日 10:00

ボートレース

【ボートレース若松開設71周年記念G1 全日本覇者決定戦】磯部誠 右肩上がりの途上
SG制覇後も順調に結果を出している磯部誠 Photo By スポニチ
 立つべくして頂点に立った。順調な成長軌道を描く磯部。初出場のグランプリでファイナルに進んで迎えた2023年も、成長の速度は緩まなかった。6月のグラチャンでSG初V。祝福の声はあっても驚きの声はない。磯部なら当然。ただ、意外にも年始から順調だったわけではない。
 「序盤は中だるみというか、昨年のグランプリにすごく出たくて、それで実際に出て疲れたという感じがありました。そんな時、知人に活を入れられて。そこから切り替えられました」

 燃え尽き症候群にハマったのか。グランプリに出るということは、それだけ価値あるということ。もちろん、グランプリに出るだけで収まる器じゃない。それは磯部も分かっている。フンドシをギュッと締め直せたからこその戴冠。もう燃え尽きることもなかった。

 「やっていることは一緒だし、やっぱり気持ちが大事だなって思いました。6月以降はいい感じでやれています。腹が膨れている部分はあるけど、良い意味で余裕というか、ガツガツしないで、いい方向に持ってこられていると思います」

 序盤とは全然違う。腹が膨れているとは磯部らしい表現。賞金が“満腹”ゆえにゆとりが生まれ、肩の力が抜けることで普段以上のパフォーマンスができた。もちろん、満腹のまま寝そべっていたわけではない。9月には三国でG1も制した。だからこそ賞金ランクで番手につけ続けている。

 「最低限、グランプリ2ndから出て、何としてもいい枠で乗らないとダメだと思います。緩んだら下に落ちそうだし、ここから勝負しないと。緩みにつながらないように、そこだけは気をつけたいですね」

 適度に緩めつつ、要所で引き締める。力の抜き方には絶妙なさじ加減が必要。それが賞金ランク上位に課せられた宿題でもある。先人たちは経験によってそれを身につけた。磯部もしかり。今のところうまく付き合えているのではないか。

 「チャレンジカップまでどの節も大事」と改めて気を引き締めた。自らを律するように。若松で結果を出せばグランプリ2ndに近づくし、1号艇スタートが丸見えになる。勝負第1弾の若松。ここは緩めない。

 ◇磯部 誠(いそべ・まこと)1990年(平2)9月8日生まれ、愛知県出身の33歳。2009年11月に105期生として、とこなめでデビュー。翌年4月の平和島で初1着。2011年8月のとこなめで初優出。2013年2月の蒲郡で初優勝。G1は初優勝した2020年びわこヤングダービーを含む4V。今年6月の徳山グラチャンでSG初V。1メートル72、血液型A。

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